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2021.04.16
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スタッフ:上村 直哉

Seltsam, im Nebel zu wandern!





これは、南ドイツ、ヴュルテムベルク地方出身の作家、ヘルマン・ヘッセの詩の中でも特に有名な『霧の中にて』という作品です。
この日の裏磐梯は濃霧で、一寸先も見えないほどでした。濃霧に包まれたレンゲ沼の探勝路は、このヘッセの詩を思い出させてくれるほどの詩情があります。
繰り返し『einsam:孤独な』や『allein:1人で』といった言葉が繰り返されますが、これは決して後ろ向きな意味で用いられていないと私は思います。ヘッセは、『幸福や救いの道は、他者や書物からは与えられず、自らの内部にしかない』という哲学の持ち主でした。
1人で探勝路を歩くことによって、初めて自分自身が、樹木や鳥、岩石などと等しく自然の中の一つなのだと悟ったり、自分自身の内面とじっくり向き合うことができたりします。裏磐梯の探勝路は多くを語りませんが、そこには人の心を原点の状態に戻してくれる不思議な力があるように思えるのです。
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