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2019.07.21

「旧 網張街道」のアジサイ

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スタッフ名:鎌尾

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アジサイ、と聞くと、6月の花のイメージをお持ちになる方も多いと思いますが、ここ岩手県では7月のイメージがあります。

写真は「旧 網張街道」の中に植えられたアジサイです。

幕末までの長い間、現在の網張温泉周辺は、岩手山の山岳信仰の影響もあって、”魑魅魍魎が岩石を落とすので蔓草で編んだ網が張ってある”場所として、畏れ敬われていました。
土木の権威でもあった明治時代の第2代県令・石井省一郎氏は、この”網張”の地にリゾート地としての可能性を感じ、道路の改修を行いました。
それがこの「旧・網張街道」です。
現在は大半が農地や宅地になって痕跡が残っていませんが、小岩井農場の敷地内だけは、網張温泉の方角に真っ直ぐに延びる立派な杉並木が残されています。

この「旧 網張街道」、実は小岩井農場の発祥に大いに関係がある街道なのです。

当時延伸しつつあった東北本線の視察に訪れた鉄道庁長官の井上勝氏は、件の石井県令のすすめで、湯治場として一般客に開かれた現在の網張温泉へ向かいました。
その際に馬車で通ったのが「旧 網張街道」でした。
当時の街道周辺は岩手山の麓に広がる広大な原野で、手つかずの土地が広がっていました。
日本の近代化のために鉄道網を広げてきた井上氏でしたが、時には農民たちの大事な田畑を潰して線路を引いてきたことに心を痛めていました。
そんな時に訪れたのが盛岡、雫石、そして網張温泉だったのです。
広大な原野を見て、井上氏は農場の開墾を思い立ちました。
そして帰京後に声をかけ賛同したのが日本鉄道株式会社・副社長だった小野義真氏と三菱社の岩崎彌之助氏でした。

最近、あるテレビ番組がきっかけでネットニュースなどでも話題になりましたが、この3人の名字の頭文字「小岩井」が農場の名前となりました。
アジサイは、小岩井農場発祥にかかわる重要な遺産を美しく保とうと、のちに小岩井農場の人々によって街道内に植えられたものだそうです。
一般の方は立ち入りができませんが、現在の県道219号線から街道をのぞくことはできます。
詳しくはフロントでお尋ねください。
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