愛鷹山(日本二百名山)に登ってきました
富士山を西側から眺めるとその右側に起伏のある山塊が見えます。これが愛鷹(あしたか)山塊で、北から順に越前岳、呼子岳、大岳、鋸岳、位牌岳、前岳、袴腰(はかまごし)岳と名前の付いたピークがあります。袴腰岳の南には「愛鷹山」の名の付く一等三角点(標高1187.5m)があるのですが、一般的に「愛鷹山」というと山塊全体を指すようで、これは日本二百名山にも数えられています。
富士山の容姿とは対照的なこの山塊を一度は縦走してみたいと思うのですが、このブログで紹介するには馴染まない部分もあるのでそれぞれのピークを個別に紹介していきます。
第一回目はこの山塊の最高峰、越前岳(標高1504.2m)を紹介したいと思います。
越前岳を直接目指す主なルートの入り口は、東側の愛鷹登山口、北側の十里木(じゅうりぎ)高原、そして西側の勢子辻(せこつじ)の3つあります。今回は3つのルートでは最短となる十里木高原(標高約880m)からのルートを選択しました。
今回のルートの拠点となる十里木高原は富士山南麓を走る国道469号線上にあり、登山道入口には30台ほど停められる駐車場とトイレがあります。秋の行楽期やGWなどは駐車場がすぐに埋まってしまうので注意が必要です。休暇村から「十里木高原展望台公園駐車場」までの所要は車で約40分、御殿場インターからだと約30分です。
まずは登山道入り口の案内板でルートチェック。越前岳までの参考タイムは150分となっています。
十里木高原展望台までは背丈ほどあるススキの中を登っていきます。歩道には丸木のステップが取り付けられていますが、一部土が流れてアスレチックのようになっている部分もあるので注意が必要です。巨大な鉄塔(訪問時は工事のためシートで覆われていました)が目印になりますが結構な勾配です。
「十里木高原展望台」からのパノラマ。正面に富士山がドーンと構えますがこの日はあいにく雲がかかっています。右下に小さく見えるのが駐車場。結構登った感があります。
さて、展望台までは家族連れやペットとともにハイキングを楽しむ人たちで賑わいを見せていましたが、ここからが本格的な登山となります。左手に電波塔を見ながら越前岳山頂へと登山道を進んでいきます。
登山道をしばらく進むと少し開けた「馬ノ背見晴台」に着きます。木製のイスとテーブルがあったのでここでちょっと休憩。なお、今回紹介するルートでテーブルがあるのはここと山頂の2か所のみです。
今回のルートでは距離的にはここが中間地点となりますが、道標には『越前岳1.3㎞、100分』との表記があるので、これからの急登が予測されます。
樹林帯の中をさらに進むと「平坦地」に着きます。道標によるとここまで1.9km歩いて来たことになります。この先、山頂まで平坦な場所がほぼないのでここで小休止を取ると良いでしょう。
「平坦地」から15分ほど進むと「勢子辻分岐」に到達します。道標が示すとおり、ここは勢子辻からの登山ルートの合流地点になります。ここからは駿河湾が望めますが、木々に遮られ眺望はあまり良くありません。足下には勢子辻に下りる道がありますが、かなり急峻に見えます。
「勢子辻分岐」から木々の根っこに注意しながら進んでいくと10分弱で山頂に着きました。駐車場からは1時間20分ほどの所要でした。山頂を示す看板がかわいいですね。さすがに愛鷹山塊最高地点だけあって眺望が開けていて、特に駿河湾を望む西側の眺望が抜群です。
しかしこの日は霞のため、あまり眺望が良くありませんでした。天気の良い日に改めて一度チャレンジしようと思います。
ここからは下山です
下りは登って来たルートをそのまま引き返します。降り口の部分が広い樹林帯になっていて少し迷いやすいので、山頂に着く前にしっかりとチェックしておきましょう。
樹林帯で鹿に遭遇!
途中の樹林帯を歩いているとカサカサと音が。どこにいるか分かりますか?
近づいてもぎりぎりまで逃げません。子鹿がカメラ目線で応えてくれました(^^♪
山頂を出発して40分ほどで「馬ノ背見晴台」に戻って来ました。やはり富士山には雲がかかったままです。
秋の斜陽にススキが映えます。急な階段なので足下には十分注意しましょう。
山頂からちょうど1時間で駐車場に着きました。今回のコースは片道2.5km、所要時間は往復2時間40分程度でした。遅い時刻からの登山となったため少し急ぎましたが、初めて登られる方は公表されているコースタイムの上り2時間30分、下り1時間40分を目安に計画してください。
下山後は新しくできた「ふじかぐやの湯」へ
下山後は「ふじかぐやの湯」で汗を流しました。ここは昨年(令和2年)8月に開設された新しい施設で、富士市新環境クリーンセンターに併設されています。温泉ではありませんが、焼却熱を利用した広々とした浴槽が複数設置されています。人工の炭酸泉もあります♪
館内は木が多用され、ぬくもりのある仕上がりとなっています。新しい施設なのでとても綺麗です♪
ふじさんエコトピア・ふじかぐやの湯
静岡県富士市大淵676 ℡0545-30-6167
十里木高原展望台公園駐車場より車約20分
休暇村富士より車約40分
休館日:月曜日(休日の場合は次の休日でない日)、12月29日~1月3日
入館料:大人700円、小中学生350円
利用時間:9:00~21:00(入館は20:30まで)
ふじさんエコトピア・ふじかぐやの湯
(今回の訪問日 令和3年10月30日)
ここで紹介したブログの内容はあくまでも個人の旅行記録であり、正確に表現できていない場合があります。また、登山道の状況などは天候等により変わる場合もあります。現地を訪れになる場合は、必ずご自身で自治体のホームページや地図等により正確な情報を入手してください。
また、静岡県警察からの山岳情報も参考としてリンクを貼り付けておきます。
(参考)静岡県警察山岳情報
愛鷹山登山前後のご宿泊は休暇村富士へ