今回は愛鷹登山口から越前岳を目指すルート
富士山の南側に位置する起伏のある山塊が愛鷹(あしたか)山塊で、北から順に越前岳、呼子岳、大岳、鋸岳、位牌岳、前岳、袴腰(はかまごし)岳と名前の付いたピークがあります。袴腰岳の南には「愛鷹山」の名の付く一等三角点(標高1187.5m)があるのですが、一般的に「愛鷹山」というと山塊全体を指すようで、日本二百名山にも数えられています。
初回のブログでは愛鷹山塊最高峰となる越前岳(標高1504.2m)を最短で登れる十里木(十里木)駐車場からのコースを紹介しましたが、今回は東側の愛鷹登山口から黒岳を経由して越前岳を目指すルートをご紹介したいと思います。
前回の十里木から越前岳へのブログはコチラ
今回のルート
地図の緑色破線で記されているのが今回ご紹介するルートです。駐車場から冨士見峠を経て黒岳を目指し、冨士見峠まで引き返した後は尾根伝いに越前岳を目指します。下山は来たルートを冨士見峠まで引き返し駐車場に戻るルートです。なお、前回の十里木からのルートは赤色破線(単純往復)で、これに比べると距離が長いことが分かります。
今回のルートの入り口となる愛鷹登山口は国道469号・県道24号線上にあり、バス停もあります。車で行く場合はカーブ途中にあり見落としやすいので気を付けてください。
路線バス利用の場合はこの写真の位置にある愛鷹山登山口バス停から歩くのですが車の場合は約1.2km先の山神社駐車場まで進むことができます。駐車場には30台ほどの駐車スペースがあります。
今回の黒岳経由で越前岳を目指すルートは駐車場の少し先道路右側にある鳥居をくぐるルートです。間違って直進しないように気を付けてください。
鳥居横には愛鷹山全体のマップとコースタイムが記されているので事前に見ておきましょう。
鳥居をくぐると早速登山道らしい雰囲気に包まれます。
一部ハシゴやロープもありますが、取付けが完全とはいえないので補助的に使うに留めましょう。
登山口から歩くこと25分、富士見峠に出ました。ここからは越前岳へのルートを一旦離れ、黒岳を目指します。標識では700m、25分となっています。
「富士見」の名のとおり、木々の間からではありますが富士山が顔を出しました。
冨士見峠より歩くこと15分、黒岳展望広場に着きました。
展望広場は広いですが、ベンチが1台あるだけです。季節外れの平日なためか、富士山の眺望を独占できました♪
この写真では積雪でわかりづらいのですが、この方角から見る富士山は宝永噴火口が真正面に位置し、普段見る富士山とは少し異なった表情をしています。
しばし富士山の容姿を楽しんで、少し先の黒岳山頂まで行き、冨士見峠に下りてきました。先ほどはこの写真左手から合流しましたが、今回は直進して越前岳を目指します。
尾根部分に来ているためか、少し進むと雪が増えてきました。
広くなっている部分では積雪のためルートが分かりづらくなっています。このような所はピンクの紐を頼りに進みます。(稀に伐採の目印のこともあるので気を付けましょう)
尾根にいるので、進行方向右側には木々の間から常に富士山が見えます。
向こうに鋸岳が見えました。この展望スペースの真下は深い谷になっており「危険」の看板が複数立っています(汗)。高所が苦手な私はサッと写真だけ撮って進みました。
しばらく歩くと富士見台に出ました。
山頂が近づくにつれ更に雪深くなってきました。20cmほどの積雪はあると思います。踏み外すと転落を免れないような場所もあるので慎重に進みます。
愛鷹山最高峰、越前岳に無事到着! 駐車場から歩くこと約2時間20分でした。前回、十里木から来たときは曇天のため富士山の眺望が無かったので、感動もひとしおです!
越前岳から南方向、駿河湾を望みます。左奥には伊豆半島が見渡せます。
山頂の景色を堪能した後は今来たルートを引き返します。実は当初の下山ルートは呼子岳を経由して山神社駐車場を目指す予定だったのですが、想定外の積雪だったことと入山時刻が遅かったことから無難に引き返すルートを選択しました。
富士見台に下りてきました。富士山南東側は午後から雲がかかることが多く、この日も例にもれず富士山が隠れてしまいました。
道中には所どころ道標が立っていて安心ですが、距離や所要時間が書かれていないものが多いです。
誰一人いない中、辺りが暗くなってきました。ピンクの紐を頼りに進みます。
地図が読める方は問題ないのですが、次のような場面に出くわしたら早い段階で道迷いを疑った方が良いでしょう。
石の平らな面(上にあたる部分)にも苔がたくさんついている
道中道迷いが心配でしたが無事に富士見峠に戻って来ました。今回は右に進路を取り、山神社駐車場(下山口)を目指します。
無事に山神社に戻って来ました。ちなみに呼子岳経由で下山して来るとこの写真奥の道から降りてくることになります。
以上、越前岳ヘの愛鷹登山口からのルート紹介でした。今回のコースは総距離約8.0km、所要時間は往復4時間20分でした。遅い時刻からの登山となったため急ぎましたが、初めて登られる方は公表されているコースタイムの5時間10分を目安に計画してください。
愛鷹登山口(山神社)
休暇村富士より県道72号~国道469号線経由、約35km、車約1時間
今回の登山ルート(緑破線/再掲)
登山の後は…
下山後は前回の登山同様、「ふじかぐやの湯」で汗を流しました。ここは富士市新環境クリーンセンターに併設された温浴施設で、温泉ではありませんが、焼却熱を利用した広々とした浴槽が複数設置されているほか、サウナや人工の炭酸泉もあります。
ふじさんエコトピア・ふじかぐやの湯
静岡県富士市大淵676 ℡0545-30-6167
愛鷹山登山口より約17km車約35分
休暇村富士より約25km車約50分
休館日:月曜日(休日の場合は次の休日でない日)、12月29日~1月3日
入館料:大人700円、小中学生350円
利用時間:9:00~21:00(入館は20:30まで)
ふじかぐやの湯HPはコチラ
(今回の訪問日 令和6年3月13日)
ここで紹介したブログの内容はあくまでも個人の旅行記録であり、正確に表現できていない場合があります。また、登山道の状況などは天候等により変わる場合もあります。現地を訪れになる場合は、必ずご自身で自治体や地図等により正確な情報を入手してください。
また、静岡県警察からの山岳情報も参考としてリンクを貼り付けます。
(参考)静岡県警察山岳情報
静岡県警察山岳情報のHPはコチラ
ご宿泊は
休暇村富士