だいせん登山道の最新情報 ~春の気配~
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スタッフ名:久保昌之
2月23日(金)現在のだいせん夏山登山道の最新情報をお知らせ
午前10時の大山寺の天候 晴れ 気温2℃ 無風
お昼12時の6合目の天候 くもり 気温-2℃ 風強し
比較的に落ち着いた天候の予測でしたが、やはり6合目から上では風が強く、
15m/s以上の風が吹いていました。
例年どおりの積雪状況でしたが、低温と強風により、思ったほどの積雪量がなく、
結果的に例年よりも少なめの積雪量となっています。
2月後半から3月始めにかけてが一番積雪量が多くなる時期ですが、
1合目から6合目までで標柱が隠れているのは4合目だけ。
逆に5合目手前付近から、5合目上付近にかけて、春に多く見られる抜け穴があります。
また5合目から6合目上にかけての潅木がまだまだ埋もれてなくて
いったんは埋もれていた樹木がまた跳ね上がることもあります。
よほどの大雪が降らない限りは6合目まではトレースもしっかりとついています。
ただせっかくステップを刻んでいる登山道を下る時に尻セードで降りる方が居られて、
次に登る方が滑り台のような状態になっています。
これには諸説あると思いますが、現状はキックステップさえ出来ない方が
アイゼンを履いて冬山登山に来られることが多いので、
やはりマナーとしてグリセードまたは尻セードをする場合はトレースの
横をお願いします。
冬山のハードルを下げるわけではないのですが、道具を揃えたら
誰でも冬山に登れると勘違いしている登山者が多いのも事実です。
ネットでの「冬山の登り方」だけではなく、各山岳会などで実施されている
技術講習などを受けてから、冬山においでください。
特にアイゼンですが、まずアイゼンを使うことよりもキックステップを習得してください。
キックステップで登れなくなった時にアイゼンを装着というのが基本です。
ということは10本または12本爪でないと難しいと思われます。
ただ3合目手前から傾斜が急になってくるので、アイスバーンが予測
される時はスタートから履いてもいいと思います。
この時もズボンの裾に引っ掛け転倒するということがあるようですが、
山歩きの基本が出来ていないからです。
また6合目からさらに上を目指す場合は、ストックからピッケルに
持ち替えたほうが無難です。
これも滑落停止ができることが必要充分条件です。
アイゼンが必要な場所で転倒するとストックは何の役にも立ちません。
従って基本はアイゼンとピッケルはセットで考えることです。
ただアイゼン無しのピッケルは雪山訓練が出来ていればアリです。
これもその日の雪の状態によって臨機応変に対応できればいいと思います。
基本技術がないとこの対応が出来ませんのでご注意ください。
ピッケルもアイゼンも自分の命を守る道具です。
7合目を過ぎてからはブルーの細い目印のポールを立てています。
これは迷わないためのものですが、7合目から上はガスってしまうと
方向がわからなくなります。
従って次のポールが見えない場合は必ずそこで無理をせずに引き返してください。
あまり密に立てるとどんなに天候が悪くてもどんどん登ってしまいます。
迷いやすい場所は少し密に、わかりやすい場所はやや広めに立てていますので、
無理をしないようにお願いします。
登った以上は下りもありますが、登りで無理をすると下れなくなります。
天候などの状況をみながら判断してください。
山頂避難小屋は来年春までは無人ですが
トイレは非水洗が1ヵ所だけ使えます。
風が避けられるだけいいと思いますので
休憩等にご利用ください。
天候が悪い場合は内部も暗くなります、
ヘッドライト等はすぐに取り出せる
ところに入れておいてください。
トイレも含めて皆が気持ち良く使える
ように、入り込んだ雪は出られる時に
ほうきで掃き出す程度のことは
ご協力ください。
(ほうきやスコップは小屋内に
常備しています。)
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