だいせん登山道の最新情報~春山~
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スタッフ名:久保昌之
3月27日(火)現在のだいせん夏山登山道の最新情報をお知らせ
午前9時の大山寺の天候 晴れ 気温13℃ 無風
お昼12時の山頂の天候 晴れ 気温4℃ 6~8m/s
3月終わりとは思えないぐらいの気温で先週の寒さが嘘のように
登山日和となりました。
先週は冷たい雨が降り続いていましたが、大山寺付近では雨。
標高900m付近から上では雪になり、新雪が平均で20cm程度は
積もったようです。
冷たい雨が降ったあとに気温が下がったために新雪の下は
コンクリートアイスバーンで、その上に新雪が積もった状態です。
気温が氷点下でないためにカッティングで足掛りを作れますので、
アイゼンワークが出来る方はアイゼン不要です。
アイゼンワークを覚える前にまずカッティングを覚えてください。
これがきっちりと出来ないとアイゼンを履いてもやはり滑ります。
またアイゼンを履かないと上れない傾斜では
必ずストックではなく、ピッケルを使ってください。
ただし滑落停止が確実に出来ることが条件ですが…。
今日のように表面が緩んだ雪でも急斜面で転ぶと
ストックでは絶対に止められません。
積雪状況ですが、2合目付近まではかなり土が露出してきています。
2合目を過ぎるとずっと積雪がありますが、標高1200mを過ぎた
あたりから標高1300m付近までは抜け穴がありますので、
注意してください。
登りでは笑い話で済みますが、下りで穴に足が入り込むと
怪我をする確立が高くなります。
今週中も来週もさほど荒れる天気予報ではないので、
どんどん融雪が進むと思われます。
ふもとから徐々に土が露出するのではなく、
風が強いところから雪がなくなっていきます。
ということは登山道の土の上を歩くことが増えてきますので、
そういう場所をアイゼンで踏みつけないでください。
登山道が穴だらけになり、水の流れが変わると植生にも悪影響となります。
何よりアイゼンの爪が痛んで、来シーズンにいざ使おうと思った時に
先が丸くなっていて、アイスバーンで使えないということになります。
特に最近はアルミの軽量アイゼンが増えていますが、
これは土の上を歩くとすぐに痛んでしまいます。ご注意ください。
7合目から上にホワイトアウトの時の目印ポールを立てていましたが、
本日をもってほとんど回収しました。
暖かくなったといっても、まだ雪が降ることは考えられますので
無理をしないようにしてください。
春山といえども雪が降ると冬に逆戻りすることもあります。
当然まだまだ冬山装備はお持ちください。
まだ今の時期の大山は誰でもが登れるほど簡単な山ではありません。
ちょっとミスをすると即遭難に繋がります。
命にかかわる事故にもなりかねませんので、充分にご注意を。
天気予報などの情報をしっかり把握した上で、
無理のない登山を心がけてください。
駐車場も含めて、道路には積雪はまったくありません。
8合目を過ぎて標高1600m付近からは
木道がかなり露出しています。
傾斜も緩いですから、アイゼンは外してください。
画像にもありますが、木道が非常に痛んでいます。
毎年のことですが、特に今年は痛み方がひどいようです。
頂上台地では北壁に近づかない限りは
滑落するような場所はありませんので
アイゼン無しでも歩けるはずです。
山頂避難小屋は現在は無人ですが、
トイレは非水洗が1ヵ所だけ使えます。
風が避けられるだけいいと思いますので
休憩等にご利用ください。
天候が悪い場合は内部も暗くなりますので、
ヘッドライト等はすぐに取り出せるところに
入れておいてください。
トイレも含めて皆が気持ち良く使えるように、
入り込んだ雪は出られる時に
ほうきで吐き出す程度のことはご協力ください。
(ほうきやスコップは小屋内に常備しています。)