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2026.09.17

「蕎麦文化を巡る Vol.19」 荒物屋の奥に佇む、実直な店

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スタッフ名:杉森

福井の蕎麦文化は深い。
名だたる老舗を巡るのも一興だが、時に旅人は、ガイドブックには載らない“本物”の出会いに心を震わせる。
今回訪れたのは、坂井市三国町。三国神社のすぐそばに佇む一軒の店だ。
だが、その店構えに蕎麦屋の暖簾はありません。
 
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一見すると、地方の街並みに深く溶け込んだ静かな佇まい。しかし、ここが知る人ぞ知る「手打ちそば処 たけうち」の入り口だ。
いくら見ても家庭用品店にしか見えないが、この奥に昔懐かしい?空間が広がっています
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視界を埋めるのは、懐かしい生活の道具たち。
そう、ここは本業が荒物・家庭用品店なのだ。店主が長年突き詰めた蕎麦打ちが高じ、店の一角で暖簾を掲げるようになったという。日用品の迷宮を抜けた奥に、数席の蕎麦処が静かに佇んでいる。この男心をくすぐる隠れ家感がたまらない。

席に着き、お品書きを見ると…
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無駄を削ぎ落とした、潔いラインナップ。
使うのは地元丸岡産の厳選されたそば粉だ。店主の生真面目な仕事ぶりが、このお品書きからも伝わってくる。
ここへ来たら、福井の魂である「おろし」と、蕎麦そのものを味わう「盛り」の両方を手繰るのが男の贅沢というものだ。
 
まずは、福井の代名詞から。
 
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運ばれてきたのは、丁寧な仕事がひと目でわかる美しい麺。
まずは何もつけずに数本手繰る。口いっぱいに広がる豊かな香りと、噛み締めるほどに弾ける心地いいコシ。
そして、ピリリと辛みの効いた大根おろしの出汁をぶっかけ、一気にすする。
喉を駆け抜ける爽快感と、出汁の旨味が五臓六腑に染み渡る。

奮冷めやらぬうちに、続いて「盛り蕎麦」を迎え撃つ。
 
 
 
 
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おろしとはまた違う、静かな品格を漂わせる盛り蕎麦。
今度は濃いめのツユに麺の先を少しだけ浸し、ズズッと音を立てて手繰る。
ツユのキリッとした塩気と甘みが、蕎麦本来の甘みをさらに引き立てる。噛むほどに旨い。最後はとろりとした蕎麦湯でツユを割り、余韻に浸る。胃袋も心も、芯から満たされていくのがわかる。
派手な演出や看板はいらない。ただ旨い蕎麦と、静かに流れる時間があればいい。
日用品の奥に潜む至高の一杯、ご馳走さまでした。

「手打ちそば処 たけうち」福井県坂井市三国町山王4-1-47 休暇村越前三国より車で約10分
                         営業時間:月・火・水 11:00~14:00
                              土・日   11:00~18:00
                         定休日    : 木・金・第3日曜日         
                         電話番号:0776-82-0348
       ※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、店舗にご確認ください。

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