食べられない天然干しぶどうの中には、不思議が隠れんぼ中。
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スタッフ名:筒井
木の葉は落ち、草は枯れ、全体的に色味が地味な、冬。
そんな園地を最近彩ってくれているものの一つが、こちらの青い実のガーランド。散策路のあちこちで目にすることができます。
名前は『青葛藤(アオツヅラフジ)』。ぶどうのようにとても美味しそうなのですが、有毒のため食べることができません(鳥は食べることができるようですが、いつも春先くらいまで干しぶどう状態で残っている姿を多く見掛けますので、他の実ほどには好かれていないのかもなぁ…と思っております)。
食べられないのかー、そう… と、興味を無くすのにはイヤイヤまだまだ早過ぎます。
このアオツヅラフジ、皆様好みの、中々にヘンテコな植物なのです。
ヘンテコ①!
【1つのお花から、実が最大6個できる】
この植物、雌花の中の雌しべの先っちょが、6つに分かれていまして(夏頃見られます)、心房も6つあります。各先っちょ(柱頭)が受粉すると、それぞれの心房が一つずつ、実に育っていきます。
白い粉を吹いた、美味しそうな青黒くつやつやしたアオツヅラフジの実の根元をよく観察してみましょう(食べちゃダメですよ!)。なるほど、一箇所から固まって実ってるなぁ、というのがよく見えます。
ヘンテコ②!
【実の中に、アンモナイトの化石が入っている?!】
アオツヅラフジの種は、丸まったダンゴムシのような、かなり変わった形と模様(彫り?)をしています。味わい深い色味とあいまって、よく"アンモナイトの化石"なんていわれています。
汁の匂いがちょっと青臭いですが、思いきって実をつぶしてみましょう。緑色のぬとぬとの果肉の中から、カッコイイ種子をGetすることができます。ワタクシ的には、干しぶどう状になってる実がオススメです。
↓ロマン溢れる形状にご注目(私の短い生命線はお気になさらず…
この種、持って帰って土に埋めると、高確率で発芽するそうです。観賞用樹木(この青い実を見て楽しみます)としても販売される植物なので、試してみるのも面白いかもしれません。
た、だ 。
アオツヅラフジ、雌雄異株なので、雌木でないとそもそも実をつけませんし、雌木だけでも(側に雄木があって受粉しないと)実がなりません(そのあたり、イチョウと似てますね)。「絶対絶対実をつけさせたい!」と思ったら、それこそ大事をとってアンモナイト6コ位埋めてみるのがいいかもしれません。
しかし… ……油断なさいましたか? ヘンテコはまだ終わっていなかったのです!
ヘンテコ③!
【気長に待てば、性転換するかも!】
アンモナイトから育てるアオツヅラフジ、花を付けるまでには2~3年かかります(むう、既に気が長いお話!)。
その上、最初の頃はほとんどが雄花なのだとか。
実を・・・ 実をつけておくれ・・・ と辛抱強くお待ちいただきますと、忘れた頃に”雌化”することもあるそうです。
真鯛は、若いうちは両性→2歳で雄→4歳で半分が雄・半分が雌と性転換していくそうですが、アオツヅラフジの性転換には一体何年かかるのでしょうか。植物なので、なんだか長そうです。。
…とまぁ、そんなことを知ると、
園地内で沢山見ることができるアオツヅラフジのピカピカの実も、「ああ…数年待たずに見られてよかったなぁ…」とありがたみが増してくるというもの。実を鈴なりにさせている雌木を見かけましたら、「何年物のつるなのかなぁ…?」なんて気持ちで、接してみてください。