ヒメサユリとニッコウキスゲ咲きました! ~夏山の2名花
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スタッフ名:高梨
(注 遺伝子解析をもとにした現在のAPG分類体系では、ユリ科だったニッコウキスゲなどのワスレグサ属はススキノキ科ワスレグサ属に分類されております。…(高梨))
裏磐梯では今、雄国沼のニッコウキスゲが気になる時期となっています。
花の生息密度が日本一とも言われる雄国沼のニッコウキスゲですが、今年の群落はどんな規模?花期は?という具合です。
さてここで私は、花期がほぼ重なるヒメサユリのことも気になります。こちらは残念ながら裏磐梯地区には群生地はないのですが、ちょっと足を延ばして隣の喜多方市山都町には見事な群落があり、「ヒメサユリ祭り」開催とのたよりも聞かれます。
ヒメサユリの日本国内での分布は、ニッコウキスゲとは異なり、極めて局所的です。
福島県西部の会津地方を中心に、隣県の新潟県、山形県、宮城県の県境付近の山地帯のみのようです。ニッコウキスゲやその近縁種のエゾカンゾウ、トビシマカンゾウは、東日本の海岸から山地帯に広く分布するのですが。
そんなことで私はユリ科(に近い)名花2種を同時に見ようと、南会津町(旧南郷村)に車を走らせました。そしたら南郷スキー場のゲレンデに2種が同時に咲いていました!(上の写真です)
ニッコウキスゲ 花茎に葉はなく、ススキのように叢生します。
ヒメサユリ 葉は笹のような葉が茎に数十枚つきます。
ヒメサユリは、別名オトメユリとも言い、ユリ科ユリ属の植物で、1本の茎に10~30枚の葉が互生に付き、その頭頂部に1~数個のピンク色の花が咲きます。
一方ニッコウキスゲは、ススキノキ科ワスレグサ属の植物で、1株から叢生のススキのような葉が多数広がり、花茎には葉は1枚もなく頭頂部に4~7個の濃黄色の花が咲きます。花を見るとともにユリ科と感じますが、類縁関係は少し遠いようです。ヒメサユリはユリ科の代表選手ともいえるヤマユリと形態がとてもよく似ていて近縁のようです。
ヒメサユリの花の色は、葉の緑とは補色関係に近いピンクなので大変鮮やかです。ニッコウキスゲのそれは緑に対しての黄色で、やや同系色に近い色合いです。
ヒメサユリ やや下向きに咲き、おしべは黄色です。(西日本に分布するササユリは褐色です)
ニッコウキスゲ 花は横向き~やや上向きに咲きます。
姫小百合、乙女百合と言うネーミングもいかにも言い得て妙なるかな!と納得します。花がやや下向きに咲くのもそれらしいです。サユリストを告白するのは恥ずかしい気もしますが、女優の吉永小百合がデビューしたころの雰囲気そのもの!(歳が分かりますね!)
さてニッコウキスゲも違う持ち味の名花。花が横~やや上向きに咲く様子は、ヒメサユリの恥じらうような雰囲気とは違い、陽気で颯爽とした感じです。花びらがすっきりとしていて宝塚の男役スターのような(?)印象。じっくり見入ると気品ある姿を感じます。
南郷スキー場のゲレンデ
両花とも同じ花期のようでした。
高清水自然公園
もともとは地元のカヤ刈場だったところに、自生するヒメサユリが増えてきたのだそうです。
さて今年の開花時期ですが、雄国沼のニッコウキスゲは、平年の最盛期の6月25~30日よりは少し遅く6月末~7月にずれ込みそうです。前年の大雪の影響のようです。それでも、20年前頃までは七夕(7月7日)の頃行くと最盛期でしたので、地球温暖化の影響は確実にあるようです。
ヒメサユリは、南郷スキー場では6月20日現在満開、自生地として有名な高清水自然公園(南会津町南郷)は2~3分咲きでした。喜多方市高郷町は標高が低いのでもう終盤です。
そしてこれらの花々が好む土地は、ニッコウキスゲは山の傾斜したやや乾いた土地でも平らな湿原でも大丈夫で特に高層湿原では大群落が見られますが、ヒメサユリはやや乾いた山の土地だけのようです。花は似たようでも、属、科の違いは歴然としています。
ヒメサユリの群落で忘れられないのは、只見町と新潟県境の浅草岳です。こちらは標高が高いので7月になってから最盛期を迎えます。皆さん、福島県会津地方においでになり、名花の魅力をたっぷりと楽しんでください。