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2023.02.18

喜多方ラーメン頂上決戦 ~ チャーシュー麺対決!

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スタッフ名:高梨

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 ラーメン好きにとって、喜多方ラーメンの頂上は、やはり満足感最高の「チャーシュー麺」ですね。喜多方ラーメンらしさは、チャーシューの量とおいしさが重要なポイントとも言えます。喜多方なら普通のラーメンでも3~5枚入っていますし、チャーシュー麺となれば、丼の中、見事なチャーシューの花園です。
 そんなわけで今回は、店によりチャーシュー全体の重さ、肉の部位、並べ方等違うので、人気のラーメン店のチャーシュー麺対決と、あいなる次第であります。
 
(「はせ川」以外全店チャーシュー麺普通盛実食時のチャーシュー重量と価格も記載しました。)

 
〇 坂内食堂本店(喜多方市細田) 
     チャーシュー量176グラム 1000円(肉そば)
 まず、見かけで度肝を抜く坂内食堂の肉そば(チャーシューメン)です。丼表面のバラ肉チャーシューで麺が全く見えないです! 喜多方ラーメンを有名にした店の一つで、店の外に延々と続く待ち人の数でも有名です。肉の厚さも十分で全量は176gもあり、インスタ映え狙いのピラピラ薄い肉そばとはわけが違います。このへんに店主のプライドが見えます。スープは豚オンリーのようです。
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〇 湯川食堂(会津若松市川原町) 
     チャーシュー量245グラム 850円
 こちらは会津若松市の老舗の湯川食堂。肉の全量なら坂内以上ではと思い計ったところ、最高の245gでした。麺の重さが180g位ですので、はるかにそれ以上、ステーキ1枚平らげた感覚です。丸く整形されたバラ肉の分厚いこと!やや薄味で豚肉のおいしさを楽しむ感じです。スープは年々薄めの傾向ですので、味濃いめに!と注文すると、やはり喜多方ラーメンそのものという食感でした。
 
 
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〇 奥裏磐梯らぁめんや(北塩原村桧原字苧畑沢) 
     チャーシュー量210グラム 1000円(会津山塩チャーシュー麺)
 こちらは、会津山塩ラーメンの草分けの店として有名ですが、チャーシューも上質で量もすごいので人気が一層出ております。全量は210gでした。とてもきれいでおいしいチャーシューでした。麺はモチモチ感の強い特注麺で、スープは評判の高い会津山塩に昆布が加わっているそうで、淡麗でいて長くあとを引くおいしさです。桧原湖の北端の風光明媚な場所にあり、写真はテーブルから撮影したもので、磐梯山が正面に見えます。
 
 
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〇 喜多方らーめん 伊藤(会津坂下町塔寺字上ノ堤) 
     チャーシュー量130グラム 950円
 会津坂下町の国道49号沿いにあるドライブインのような食堂です。店主が喜多方の有名店「さゆり食堂」「一平」で修業しただけであって、喜多方ラーメンのDNAを色濃く受け継ぐ店で人気が高いです。食べる前からおいしいラーメンの香りが漂い、スープも、麺も、チャーシューも文句なしです。喜多方市以外にある喜多方ラーメン店は、喜多方ラーメンの何たるかを熟知するところが多く、マークするとよいですね。
 
 
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〇 農家レストラン 塩川屋(喜多方市一丁目)
     チャーシュー量105グラム 1100円(潮チャーシュー麺)
 こちらは、しじみを用いたスープで人気が出ています。実食するとそれは奇をてらったものではなく、おいしいラーメンを追究した結果と理解できます。とても調和がとれていて完成度が高いと感じます。新しい喜多方ラーメンです! シジミの他に煮干し、昆布等で、動物質を用いずに淡麗でヘルシーで深い味わいを出しています。店では潮(しお)ラーメンと呼びます。チャーシューは自社生産のエゴマ豚のもも肉なそうで、量以上に質のよさを感じます。チャーシューのおいしさは「はせ川」と双璧です!
 
 
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〇 食堂 はせ川(喜多方市大荒井)   
     チャーシュー量 (65)グラム 1150円(全部乗せ醤油らーめん)     
 淡麗ながら煮干しと鶏主体の旨味の強いスープと、とろけるようなチャーシューで人気店として君臨している喜多方ラーメンの旗手です。現在のメニューにチャーシュー麺はなく、これは「全部乗せ醤油らーめん」です。以前は一本引きバラ肉チャーシューが3本も乗った満足感最高の麵もあったのですが。おいしさはスープ・麺・チャーシューの全てに言うことなしです。
 
 
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〇 きむらや食堂(会津若松市湯川町) 
     チャーシュー量115グラム 960円
 店主が今はなき喜多方市の「さゆり食堂」で修業しただけあって、これぞ喜多方ラーメン!です。暖簾をくぐる前からおいしい醤油と出汁の香りがしてきます。スープは煮干しと鶏・豚系でかなり濃厚、一口啜ると「うまいっ!」とうなるおいしさです。チャーシューは国産豚バラ肉とのことですが、脂身が適度に落とされており、上質で醤油味も適度で大変おいしいです。チャーシュー全量は115gでしたが、感動が幾重にも押し寄せ、チャーシューが少ない!という感覚は全く残りませんでした。
 
 
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 以上、「麺」について各店紹介ではあまり書きませんでしたので、まとめて記載します。上記のどこの店も麺の茹で上げには気を配り、「麺硬めに」等と言わなくても、食べ応えのあるやや硬めの中太ちぢれ麺があつあつのスープとともに着丼します。私の喉の奥~食道を通過する際は、えもいわれぬ触感快感で恍惚とすらなります。この辺がプロの手際よさですね。
                                                                                                                  
 ということで、自信をもってお勧めできる喜多方チャーシュー麺の名店を紹介いたしました。
 
 もちろん上記以外にもまだ未開拓のラーメン店も多く、おいしい店も多いことと思います。ただ新規開拓はなかなか進みません。つまらぬ店に当たるより確実においしいラーメンを食べたいとの思いがいつも強いからです。私が、店主の心意気やおいしいラーメンを作る情熱を感じる店を紹介しました。
 
 皆さんも、会津・喜多方で、自分にとっての最高のラーメンを見つけてください。
 


     
  • <参考> 喜多方ラーメンとは(私なりの捉え方)
 
 福島県会津地方喜多方市を中心に地元民に人気だったラーメン(支那そば、中華そば)が全国的人気となっています。のれん分け等により喜多方ラーメンの職人は会津一円に広がり、喜多方市のみならず会津若松市やその近郊にも広がっています。喜多方市内限定とは捉えない方がいいです。またラーメンは人気抜群の国民食ゆえ、喜多方ラーメンでも味・麺・具等も現在はかなり多様化しています。
 喜多方市は、水質のよい飯豊山系の伏流水とよい自然環境のため、酒・味噌・醬油の醸造業や制麺業が発達した地です。裕福な商家文化の街で外食・出前食が昔から隆盛の街で、そんなことから喜多方市では昭和30年代頃からラーメン人気が高まり、対人口比率が日本一のラーメン店数の街ともなりました。
 何といっても地元民にとって「満足感・充足感」が第一のラーメンであります。何でもケチらずに地元の産品をたっぷりと用いたラーメン、と定義づけられるでしょう。具体的には、中太縮れ麺で食べ応えがあり、出汁・味もやや濃厚、特に満足感をもたらすチャーシューもたっぷりと乗ったラーメンとなっています。出汁は、店によりいろいろですが「煮干し・鶏ガラ・豚骨」中心の人気が高いです。醤油味が主流ですが、最近、食塩温泉水を煮詰めて得た会津山塩を使った塩ラーメンやしじみなど魚介類のみのラーメン等も隆盛となっています。つまり喜多方の歴史・風土に根付いたおいしいラーメンもさらに進化中で、老舗であってもうかうかできず、なかには混迷している店もある状況です。

 

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