休暇村裏磐梯の「お月見」!!
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スタッフ名:高梨
空気の澄む秋はお月見の季節、今年の中秋の名月(旧暦8月15日の満月)は9月30日に控えております。そこで今日の話題は「お月見」であります。
ただ望遠鏡などなかった頃とは違い、現代は望遠鏡を駆使してのお月見、中秋の名月以外の日のお月見も、「お月見」に含めてよいと思います。
まして休暇村裏磐梯天文台には、お月見に最適の15㎝高性能フローライト屈折望遠鏡が鎮座し、いつも人気天体は、「1月、2土星、3木星」となっております。地球から最も近い天体である月は、細部まで手に取るように観ることができます。
まず月の全景ですが、満月の頃は、クレーターを見るよりも、月の「海」と「高地(陸)」の分布の様子を楽しみましょう。これが、「餅をつくウサギ」「カニ」「本を読む人の姿」「吠えるライオン」など、いろいろな姿に見えてくるのです。次をご覧ください。
(↑ 上の写真は、満月の写真です。その下の月の模様は、ウサギとみる場合の様子です。写真と図が少し回転してずれています。)
月の海とは、黒い色の玄武岩の溶岩が固まってできた大きな丸い地形で、高地は、白い斜長岩でできたクレーターの多い地形です。
月の海には、昔の天文学者が誤って命名した海の名前が今も使われています。
たとえば、ウサギの顔に当たる所は「静かの海」、その北に接するウサギの胸は「晴れの海」です。
(↑ ウサギの模様に見るため、文字説明が逆さまになっています。すみません!)
「静かの海」と言えば、人類が初めて地球以外の天体に降り立ったことで有名な、アポロ11号の着陸点です。1969年7月21日のこと、もう54年も前のこととなります。
次の写真はその時のものですが、空気がなく風が吹かないはずの月面で米国の国旗がはためいたことから、アポロ11号の件はNASAがでっち上げたフェイク・ニュースだとの噂も広がりましたが、もちろんそんなことはありません。同時に設置したレーザー反射板や地震計が確実に作動し続け、月が毎年約4㎝ずつ地球から遠ざかっていることや、月の内部起源の地震が起きていることが確認されています。
次は、月面のアップ、雲の海のクレーター群と、月面南部の大クレーター(直径230㎞のクラビウス・クレーター)などです。
いかがでしょうか。休暇村裏磐梯天文台で、現代のお月見を楽しみましょう!
(但し9~10月では、10月2~19日は月の出が「星空さんぽ」の時間帯の後になりますので月は見れません。それ以外の好天の日となります。またこの時期、土星と木星も観測好機を迎えており、その日の状況から見る天体を選びますので、必ず月が見れるわけではありません。)
(↓ 下の写真は、昨年の中秋の名月の時の、休暇村でのお供えの様子です。)