代々受け継ぎ守り続けてきた~手向宿坊街~
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スタッフ名:たかはし(';')
「世界の持続可能な観光地TOP100選」に認定!
国際認証団体であるグリーン・ディスティネーションより、2024年版の「世界の持続可能な観光地TOP100選」に羽黒手向地区が選定されました。
「世界の持続可能な観光地TOP100選」とは、観光地管理や環境、伝統文化、幸福度などの観点が審査対象となるもので、選出地域の取り組みを共有し宣伝するものです。
グリーン・デスティネーションズは、持続可能な観光の国際指標の国際認証団体の一つ。
サステナブル・デスティネーションとして100項目の基準を設定しており、「トップ100選」では持続可能な観光に関する30項目の基準のうち15項目以上をクリアすることが条件で、地域の持つ価値をストーリーとして提示することが求められる。
2024年版の日本の選定地区については、山形県羽黒手向(とうげ)地区と長野県千曲市、京都府宮津市、岩手県遠野市、岩手県釜石市の5地域が選出されました。
鶴岡市手向(とうげ)地区は、山岳信仰の地として知られる出羽三山神社がある羽黒山などの調査研究とまちづくりが評価され、「文化・伝統」部門に入選。
《手向宿坊街》
羽黒山の門前町である手向宿坊街(とうげしゅくぼうがい)には、山伏(やまぶし)が経営する宿坊が軒を連ねており、一般客の受け入れを行なっている宿坊もあります。
山伏は山岳修行の実践者を指す言葉で、手向の山伏たちは、出羽三山の山中で厳しい修行を行っています。
手向宿坊街は「八方七口(はっぽうななくち)」と呼ばれた出羽三山への登拝口の中で、最も栄えた場所で、江戸時代には300以上の宿坊が存在していました。
しかし、明治時代に入ると、神道を中心とする国作りを進めた政府により、神道と仏教が混淆する山伏達の活動は禁止されました。
これにより、他の地域では 山伏が関わる宿坊の多くが失われてしまいました。
複数の宿坊が現存する手向宿坊街は、かつての日本の姿を今に残す貴重な場所なのです。
宿坊は「霞(かすみ)」や「檀那場(だんなば)」と呼ばれる宿坊ごとの担当地域を持っており、「講(こう)」と呼ばれる信者のグループ参拝を受け入れています。
手向の宿坊街では現在でも白衣に身を包んだ参拝者達の姿を見ることができます。
宿坊の山伏達は現在でも各地に存在する講を訪れ、人々の悩みに寄り添い、日夜真剣な祈りを行っています。
ただの旅館とは違う、生きた宿坊がここにはあります。
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