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2025.01.29

無名の町医者・執念の賜物 映画にも -笠原 良策-

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スタッフ名:杉森

こんにちは!
やはりモンスターは日本に実在しました。1月24日スーパーバンダム級4団体統一王座防衛戦で井上尚弥が韓国のキム・イェジュン選手にノックアウト勝ちし、4団体統一チャンピオンとして3回目の防衛に成功しました。強すぎます、今後どうなっていくか楽しみに思う今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか。
スタッフの杉森です。

今回は「笠原良策」です。江戸時代末期に、死に至る病として恐れられていた疱瘡(天然痘)に立ち向かった福井藩の町医者です。身分関係なく、幕府にも対抗した「笠原良策」を是非紹介したいと思います。
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「笠原良策」…
江戸時代末期の蘭方医。名は良、字は子馬、号は鉄仏無涯堂、天香楼、桂窓、白翁。福井藩の町医者。越前国足羽郡深見村生まれで、父は福井城下の町医笠原龍斎です。

「笠原良策」の功績と挫折…
種痘を福井に伝えたことでも有名です。 種痘とは人体に牛痘膿を接種することにより免疫を与え、疱瘡(天然痘)の感染を防ごうとするもので、「笠原良策」は書物等でこれが有効であることを知りました。その後牛痘膿を輸入する為、2度にわたり上申し、ようやく福井藩老中阿部正弘への内願を実現させました。しかし100日を超える航海の中で痘苗は変性して効験がなくなるため断れ、願書は取り上げない旨の返答があり、断念しました。
その後、オランダ船が移入に成功した牛痘苗(菅入り痘漿と乾燥した痘痂)を用いて、長崎出島で種痘が行われ、初めて活着しました。「笠原良策」が福井に持ち帰った痘苗は、この最初の種痘から2か月の間に長崎の市中に広がっていたものが元でした。牛痘取寄せが実現する前にオランダ人からもたらされた痘苗が京都の日野鼎哉まで伝わったため、福井藩はこれを国許に持ち帰って種痘を進めたい旨、嘉永2年12月に江戸御聞番の中村八太夫から老中阿部正弘に対して申上し、11月下旬当時痘苗を移動する際に最も確実である人から人に植え継ぐ方法によって、笠原らは豪雪の栃ノ木峠を越えて、11月25日、福井城下へ痘苗をもたらした。
映画にも取り上げられました
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現在、「笠原良策」を題材にした映画が1月24日より大ヒット上映中。その映画は「雪の花-ともに在りて-」。「笠原良策」役に松坂桃李さん、妻「千穂」役で芳根京子さん、そして「日野鼎哉」役で役所広司さん、そして「博士の愛した数式」等でメガホンを撮った「小泉堯史」監督と大変豪華なキャスティングとなっています。まだ見に行っていないので是非行ってみたいです。
それとこの映画撮影場所は、福井県内随所でおこなわれたそうです。もし映画をみて興味がわいた方は聖地巡礼をしてみてはいかがですか。↑の写真は一部ですが、
龍双ケ滝…オープニング登場する滝(福井県池田町東青)
おさごえ民家園…城下で流行っていた疱瘡が発見された村として(福井市月見5-4-48)
養浩館庭園…江戸・福井藩藩邸として(福井市宝永3-11-36)
気比の松原…妻千穂と仲睦まじく会話する場所に使用(福井県敦賀市松島町)
木ノ芽峠…疱瘡が治療できる可能性の医学を学びに京都へ(福井県南越前町板取)
吉崎道 鴫谷山の切通し…疱瘡が流行り始めた村へと急ぐシーン(福井県あわら市細呂木)
武家屋敷 旧内山家…京都の蘭方医・日野鼎哉宅(福井県大野市城町10-7)
武家屋敷 旧田村家…診察室も兼ねている笠原宅(福井県大野市城町7-12)
福井和泉スキー場…クライマックスの峠越えのシーン(福井県大野市朝日前坂27)

今回の紹介は以上になります。何故今まで「笠原良策」が歴史に埋もれていた方と思うと、チョット残念です。でも今回、映画という映像媒体でスポットライトを浴びたことは福井人として誇らしく思います。映画をみて興味を持たれた方は是非福井にお越しください。その時は休暇村越前三国でお待ちしております。

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