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2025.06.16

当館から最も近い旧国道&廃道! 大狗子隧道、小狗子隧道 後編

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スタッフ名:中村

前回、休暇村南紀勝浦から最も近い、国道42号の旧道と廃道の紹介前編として、大狗子隧道を紹介いたしました。

前編はこちら

今回はその隣にある小狗子隧道の区間をご紹介いたします。
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国道42号(以下、現道とする)から分かれる熊野古道小狗子峠への入り口が見えています。
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その反対で廃道となった小狗子隧道へ続く旧道が分かれていきます。
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こちらは大狗子隧道側と違い旧道区間は廃道になっており、車で通ることはできなくなっています。
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廃道と線路はそのまま海側へまっすぐ伸びていますが、現道は左へカーブし、すぐに小狗子トンネルへと入っていきます。
 
 
歩行者や自転車の通行や、大型車同士の離合があっても全く問題のないとても広い道幅と高さのあるトンネルになっています。
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それと比べると廃道は、離合困難なほどではないですが少し道幅が狭く感じます。
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小狗子隧道まであと少しのところでどんどん草が道路に飛び出してきて、ついに行く手を塞いでしまいました…
 
 
さすがにこの時ここへ進んでいく勇気はなかったので折り返しましたが、小狗子隧道を見てみたいという好奇心を抑えることができず、後日長袖長ズボンに草やクモの巣を避ける用の傘を持ってこの中へ突き進んでいきました。(傍から見ると完全に不審者です…)
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虫、特に蜘蛛が苦手な私にとってはかなり地獄のような場所でしたが、何とかこの草に覆われた区間を抜けることができました。
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そして見えてきたのが廃道となった区間にある小狗子隧道です!
 
 
こちらは廃道ということもありトンネル内に入ることはできなくなっています。
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トンネル内の様子です。こちらも大狗子隧道同様幅が狭いので、トンネル内での大型車同士の離合はできなかったかと思います。
 
 
トンネル内に入ることはできませんが、中はまだ現役で使われていてもおかしくないような見た目をしています。


那智勝浦町が公表している「那智勝浦町トンネル個別施設計画」によると、2023年度にトンネルの点検が行われ、その時に併用が廃止されて柵が設置されたみたいです。
 
 
柵の劣化があまり進んでいないのもそれなら納得がいきます。
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小狗子隧道の扁額です。こちらは大狗子隧道と違い左から右へ「小狗子隧道」と書かれています。
 
 
こちらのトンネルも大狗子隧道同様、新宮鉄道の鉄道用トンネルとして建設され、一度廃止された後に拡幅されて道路用に転用されましたが、扁額を見ると、この二つのトンネルが道路用に転用された時代にズレが生じていることが推測できます。


トンネルが転用された年はわかりませんでしたが、この後紹介するトンネルを抜けた先にある橋の建設年次が、町が公表している「那智勝浦町橋梁個別施設計画」によって昭和33年(1958年)とわかったので、その頃に完成したと考えられます。
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中を通り抜けることができないので、また地獄のような草を通って現道経由で反対側へ回ってみます。
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現道の小狗子トンネルは、交通量は多いですが、道幅が広いので問題なく通ることができます。
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現道と旧道が分岐する場所までやってきました。
 
 
現道は小狗子トンネルに向けて大きくカーブを描いているのに対し、旧道はそのまままっすぐ道が伸びています。
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反対側から見ると道路が合流していく様子がよくわかります。
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こちらも反対側同様両側の草がどんどん伸びてきており、廃道感満載の風景が広がっています。
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こちら側は長野川にかかる橋の手前に柵が設けられているため入口まで行く事が出来なくなっていました。
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柵のすぐ手前まで行くとこちらも大狗子隧道側同様、紀勢本線の小狗子トンネルと旧道の小狗子隧道と現道の小狗子トンネルを同時に見ることができていました。
 
 
トンネルまでの距離に違いがあるので正確にはわかりませんが、3つを見比べると旧道<鉄道<現道の順に大きいように見えます。
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トンネルの長さは195メートルと、大狗子隧道より少し長いですが、こちらも直線のため出口が見えています。
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横から小狗子隧道入り口が見えないか現道に回ってみましたが、残念ながら確認することはできませんでした。
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ただ、大狗子隧道にはなかった「小狗子トンネル」と書かれた標識は見えていました。
 
 
なぜ現役で使われている大狗子隧道には標識が無くて、廃道となった小狗子隧道(宇久井側のみ)には残っているのか謎です。
まとめ
旧道と廃道の紹介は以上となりますが、最後に現道の大狗子トンネルと小狗子トンネルを確認します。
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大狗子トンネルは、延長170メートル、幅8.0メートル、高さは4.5メートルとなっています。
 
 
衝撃を受けるのが、竣工が1987年3月と、まだ38年しか経っていないこと。
 
 
つまり、約40年前までは前回紹介した旧道が使われており、紀伊半島の沿岸部を通る主要な道路である国道42号に、大型車同士の離合が困難なトンネルがあったことを意味します。
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小狗子トンネルは、延長283メートル、幅7.5メートル、高さは4.5メートルとなっています。
 
 
こちらは竣工が1980年3月となっており、大狗子トンネルより7年も早く造られています。
 
 
推測にはなりますが、この7年の間は現道の小狗子トンネルと旧道の大狗子隧道を使っていたのかもしれません。
 
 
ここまでの時系列を整理すると、
 
① 1912年(大正元年)、新宮鉄道のトンネルとして大狗子隧道、小狗子隧道が完成
② 1934年(昭和9年)、国有化に伴い一度廃止
③ 1942年(昭和17年)、大狗子隧道が道路用に拡幅されて開通
④ 1958年(昭和33年)頃、小狗子隧道が道路用に拡幅されて開通
⑤ 1980年(昭和55年)、現道の小狗子トンネルが開通。小狗子隧道は廃道化
⑥ 1987年(昭和62年)、現道の大狗子トンネルが開通。大狗子隧道は旧道化
⑦ 2023年(令和5年)、廃道となった小狗子隧道に柵が設けられ立ち入り不可に
 
といった形になります。
 
 
そして、「那智勝浦町トンネル個別施設計画」によると2025年度中に大狗子隧道が廃止されると書かれています。
 
 
このブログを書いている途中に上記の資料を発見したので私も驚いていますが、計画通りに進めば今年度中に立ち入りができなくなるみたいです。
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トンネルの水漏れの多さとボロボロ具合を見ると納得してしまいますが、まさかの結末すぎてびっくりしています…
 
 
ある意味貴重な経験ができました。
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以上、当館から最も近い旧国道と廃道である「大狗子隧道」と「小狗子隧道」の紹介でした。
 
 
かなりマニアックな内容ではありますが、もし興味があれば、立ち入り禁止になる前に訪れてみてはいかがでしょうか。





そして、続編として、隧道ができるよりもはるか昔にこの区間を行き来するルートであった、熊野古道「大狗子峠」と「小狗子峠」をご紹介いたしました。


是非、下記リンクよりご覧ください。

続編はこちら

参照元
道路施設(橋梁、トンネル等)における長寿命化計画(個別施設計画)について

那智勝浦町公式HP

小狗子トンネル周辺の地図はこちら

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