当館周辺には熊野古道をはじめとする多くの世界遺産がありますが、中でも圧倒的な人気を誇るのが「熊野古道・大門坂」です。
お客様より観光についてご質問いただく中でも、最も多いのがここ「大門坂」に関するものです。当たり前になりすぎて、”近くて遠い場所”になりつつあったこの場所へ久しぶりに歩きにいきました。
距離にして約2.7km、大人の方がゆっくり歩いて約2時間の行程です。取り立てて必要な体力は必要ありませんが、約600段ほどの石段を上る覚悟は必要です。登山靴でなくても歩きやすい運動靴で登れますが、石畳の上を歩くことが多いため雨天時などは靴のグリップに気を付けたいものです。標高はそれなりにあるため、行きはひたすら登り、帰りは下りのため着脱しやすい服装がおすすめです。
文章控えめ、写真を多めにご紹介します。
旅のスタートは大門坂駐車場。当館よりお車で約20分の場所にございます。とても大きな駐車場のため、満車になることはめったにありません。
トイレや自販機のほか、ちょっとした観光案内書もあります。
紀伊勝浦駅や那智駅からの路線バスもここで停車する、まさに旅のスタート地点です。
駐車場の道路側には貸し出しの杖がありますので、足腰に不安がある方はぜひ活用しましょう。
熊野のシンボルといえばこの八咫烏(やたがらす)。サッカー日本代表のエンブレムにもなっています。このオブジェは2011年の女子ワールドカップ優勝を記念して建てられたもので、台座部分には選手のサインと手形が刻まれています。
駐車場より300mほどで大門坂の入口です。
大門坂に限らず熊野古道を歩いていると、こうした路地販売をよく見かけます。
入口より少し行くと「振ヶ瀬橋」に出会います。ここは霊界と俗界の境目と言われる場所です。昔の人も気持ち新たにこの橋を渡ったはずです。
なんてんの実がとてもきれいです。熊野古道に情緒を添えます。
大門坂茶屋。この横には博覧強記で知られた知の巨人、南方熊楠が逗留した旅館があります。
平安装束の貸し出し衣装です。現在の天皇陛下をはじめ、数多くの著名人もこの大門坂を歩いてきたようです。
最初にお出迎えしてくれるのはとても巨大な夫婦杉。樹齢何年なのでしょうか。
きれいな石畳の道。これぞ熊野古道といった道ですね。
多富気王子。熊野古道に数多くあるこの「王子」とは、主に12〜13世紀の貴族による熊野詣の際に、参詣者の守護を祈願して紀伊路・中辺路沿いに設置された、熊野の神の御子神を祀る神社のことです。
スラっと伸びる石畳の道。高い杉木立と相まって、とても神秘的な雰囲気です。カメラ片手についつい良いアングルを見つけて上手く写真を撮ろうとするのですが、見たもの以上のものは撮れませんでした。残念。
200数段の石段で大門坂を上り終えたところ。ここにも八咫烏がお出迎え。
那智の峰々が広がります。頑張って上がってきた甲斐がありました。
レトロなポストが可愛い那智山郵便局。その横から那智山へ向かう階段が伸びます。ここから第2ラウンドがスタートします。
参道のお土産屋さん。残念ながら平日は閉めているお店が多めです。那智黒石はこのあたりの特産品で、加工された多くのオブジェが並びます。
「まだまだ階段が続くよ~」とあちらこちらから聞こえてきます。が、到着まであと少し!
熊野那智大社の大鳥居。階段が続きます。が、到着まであと少し!
もう少し…!
念願のゴール!振り返るときれいな山並みが望めます!
熊野那智大社の宝物館。今年の干支の午をモチーフにした巨大絵馬がかかっています。
熊野那智大社に到着です。
ここでも八咫烏。
ここにも八咫烏。
平重盛が植えた大楠の木で、その樹齢は850年ともいわれます。中が空洞になっていて、胎内くぐりが体験できます。
那智山青岸渡寺。明治初年の「神仏分離令」までは熊野那智大社と「如意輪堂」として完全に一体化していました。
青岸渡寺はシーズンを通して様々な期間限定御朱印を授与されています。西国33ヶ所巡りの一番札所でもあるため、バリエーションも豊富にあります。
水盆にきれいにお花が生けられていました。
ここもカメラ片手にどのアングルがきれいに撮れるかなぁとついつい色々と試してしまいます。
お車で那智山を散策される予定の方からよくご質問いただくのは「滝は遠くからでも見えますか」というものです。-ご覧いただけます!
那智山にはいくつかの駐車場がありますが、山頂の駐車場からは那智大社や青岸渡寺までは歩いてすぐです。そして青岸渡寺の広場からは写真のような三重塔と那智の滝を望むことができます。ちなみに今冬は雨が少なかったこともあり、滝の水量は心なしか控えめです。
最も多くの方が写真を撮る「三重塔越しの那智の滝」。皆さん多くの方がカメラを構えていらっしゃいました。ここでも自分なりのアングルを探すのですが、似たような写真を連写するばかりで実力不足を思い知らされます。
三重塔は一昨年の12月に、52年振りに塗り替え作業が行われました。朱色が周囲の風景にとても映えてきれいです。
なお、この写真は青岸渡寺より歩いて5分ほどの場所にある階段から撮影しました。気軽に行くことができる場所なので、ぜひトライしてみてください。
下から見上げる三重塔も素敵なものです。ちなみにこの三重塔は中を拝観することができ、頂上からは那智の滝の滝つぼまで見渡すことができます。
滝のそばまで近づくためにはここから15分程歩きます。写真のような石段を下るか(結構急です)、車道を緩やかに下るかいずれかのルートをたどります。
参道まで下りてきました。
濃い緑の森の中に真っ白な鳥居が佇みます。那智の滝をご神体と崇める「飛瀧神社(ひろうじんじゃ)」の鳥居です。ここから滝までは5分程の距離です。
滝を目の前にする圧倒されるとともに、なんだかありがたい気持ちになります。ここでも多くの方が写真をパチリ。お隣には滝をご神体と崇める飛瀧神社があります。
さらに滝のそばまで近づくことができる御滝拝所舞台への参拝もおすすめです。滝の迫力を間近で感じられるだけでなく、滝つぼの水「延命長寿の水」を飲むこともできます。
帰路はもと来た道を引き返します。先ほどの白い鳥居までは石段を緩やかに上っていきます。寒い日でしたが、桜のつぼみを見つけました。春ももうすぐそこ…なのかもしれません。
最後にパワーアイテムのご紹介。まずは青岸渡寺で授与される「ほらがい守」。健脚や道中安全をうたうまさに旅のお守りです。
那智大社で授与される注連縄守。那智の滝の落ち口に実際に掛けられた注連縄で作られたありがたいお守りです。
注連縄は毎年7月の例大祭前にかけかけられます。命綱があるとはいえ、向こうは133Mの垂直の崖です。
なお、今回ご紹介したルートは当館送迎バスと公共交通機関で巡ることもできます。
公共交通機関で巡る熊野三山
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