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2022.02.01

桃の節句 ひな祭りの楽しみ方

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スタッフ名:阿久津

城下町鶴岡に代々受け継がれた雅やかなひな人形
 山形県鶴岡市では、江戸時代、参勤交代や商いで大阪や京の都から運ばれた雛人形や雛道具が、庄内藩主の酒井家をはじめ、豪商などの旧家によって代々大切に受け継がれています。お雛様には、子供の成長を願うとともに災いを払い除き、お守りとしての役割があるといわれ、鶴岡市では、健やかな春の訪れを願って、市内各所で秘蔵の雛雛人形や雛道具を展示、公開する「鶴岡雛物語」を毎年開催しています。
旧風間家のおひな様
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 風間家は、鶴岡城下とその周辺を販売市場とし、武士層や上層の町民、農民を顧客として呉服などを商いし、廻船問屋を経由して京都・大阪から仕入れを行っていました。荘内藩酒井家の「御用達」も仰せつかり、幕末期には鶴岡一の豪商として名を連ねています。
旧風間家住宅「丙申堂(へいしんどう)」に飾られる風間家に伝わるひな人形は見事です。
画像提供:丙申堂

 
建物も必見!
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 「丙申堂(へいしんどう)」は、七代目当主の風間幸右衛門が、店舗兼住宅として建てたものです。敷地800坪、建坪380坪 部屋総数19室 蔵3棟 内蔵1から成り、豪商の当時の面影を残す貴重な歴史遺産として国指定重要文化財に登録されています。映画『蝉しぐれ』や『必死剣 鳥刺し』、『スノープリンス』の撮影も行われました。
画像提供:丙申堂

屋根:杉皮を五枚重ねにして屋根を葺き、平らな石を置いた屋根。約4万個の石が置かれています。

板の間の梁:約60畳の板の間の梁は、三角形を複雑に組んだトラス工法(洋式)と和式のトラス工法が組み合わさって出来ている珍しい造りになっています。当時の大工さんが耐震構造を考えてこのようにしました。

座敷:天井が高く、長押(なげし:鴨居の上部にあり、ハンガーなんかを掛けてしまうところ)が二段になっています。風通しが良く、夏は冷房無しで充分に過ごせます。

とおり:店から見通すことのできる「とおり」の眺めも見どころの一つです。長押(なげし)や天井の竿縁(さおぶち)は八間の一本物の杉材を使用しています。

金庫蔵:日本製の金庫が3つと、ベルギー製の金庫が1つあります。日本製の金庫は、日本で最初に金庫を作った「竹内製造」の金庫で、ダイヤルが現在のような数字ではなく「イロハ二ホヘト・・・」になっています
 

丙申堂

2022年は酒井家庄内入部400年
 2022年は、酒井家第3代当主酒井忠勝公が、藩主として庄内に入部してから400年の節目を迎えます。初代の酒井忠次は、家康の父である松平広忠に仕え、家康の叔母にあたる碓井姫と結婚しているので、家康にとって外戚の叔父であり、家康が松平元康を名乗っていた幼少時代から家臣として苦楽を共にし、三方ヶ原の戦いや長篠の戦いで手柄を上げてきました。酒井家が徳川四天王と言われる由縁です。1622年、忠次の孫である第3代の忠勝が庄内入りしました。
 
 
つるおか姫様プロジェクト
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 「酒井家入部400年」を記念して『つるおか姫様プロジェクト』を実施。
「鶴岡雛物語」の展示施設(致道博物館、荘内神社宝物殿、龍の湯蔵ギャラリー氷室、丙申堂、旧白幡邸)を見学して、「姫様缶バッジが欲しい」と伝えると、もらえます(先着順)。
その「姫様缶バッジ」をつけていると、方々から「お姫様」と呼ばれ敬われるそうです。ぜひ参加して、お姫様気分を楽しみましょう
※「お姫様」と呼んでもらえる期間は各施設のお雛様展示期間までとなります。
※姫様缶バッジの配布は、なくなり次第終了となります。
※性別に関わらず、お姫様とお呼びします。

鶴岡雛物語の開催について
・荘内神社『宝物殿』2022年2月23日(祝)~3月27日(日)
・致道博物館『御隠殿』2022年3月1日(火)~4月3日(日)
・奥湯野浜温泉龍の湯『蔵ギャラリー氷室』2022年3月1日(火)~4月3日(日)
・旧風間家『丙申堂』 2022年3月12日(土)~4月3日(日)
・湯田川温泉『旧白幡邸』2022年3月18日(金)~4月10日(日)
・湯野浜温泉街
 見学できる日時は施設により異なるため、詳細は湯野浜温泉観光協会(0235-75-2258)までお問い合わせ下さい。
 
お雛菓子作り体験も
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鶴岡には、「お雛さま」と共に城下町に代々受け継がれてきたきた草餅、菱餅、引千切(ひちきり)など、ひな祭りに欠かせない伝統菓子「鶴岡雛菓子」があります(イメージ画像提供:つるおか菓子処木村屋)。雛菓子は、無病息災、子孫繁栄そして子どもの健やかな成長を願って食べられてきました。果物、野菜、鯛などをかたどった彩豊かな雛菓子を、和菓子職人に教わりながら作るイベントにも参加できます。予約は不要なので気軽に体験してみましょう。

体験費用 1個 200円
所要時間 約20分
開催日  3月6日(日曜)・・・致道博物館
     3月20日(日曜)・・・丙申堂
     3月21日(祝日)・・・龍の湯
     3月27日(日曜)・・・致道博物館 
     ※開催時間は各日 午後1時~3時

一般的に「ひな祭り」は3月3日のイベントですが、「鶴岡雛物語」は2月23日から4月10までのロングランです。春を探しながら山形への旅、おすすめです。

鶴岡雛物語の開催について(鶴岡市役所 観光物産課)

鶴岡市内の観光に便利なホテルは休暇村庄内羽黒