満50才以上のお得な切符
50代という年齢は、映画館も一人では割引にはならず、大してお得なことのない年齢というのが私の実感ですが、唯一お得と感じるのが、JR東日本の「大人の休日倶楽部パス」が使えるということです。
大人の休日倶楽部パスは、「東日本(4日間15,270円)」「北海道・東日本(5日間26,620円)」「北海道(5日間17,400円)」の3種類があり、1年に3回発行されます。
冬に、初めて「大人の休日俱楽部パス」を使い、旅をしてみました。目的は、函館と北東北の百名城と、行ったことのない県庁所在(秋田市・青森市)を、自分の目で見て、感じることです。
北海道と東北5日間 こんなに移動して26,620円
東京 → 秋田(新幹線指定席) 秋田の街
1日目
早朝に出発し、昼前には秋田市に到着。
昼食は、稲庭うどんと中華そばで迷いましたが、中華そばにしました。写真は、稲庭中華そば秋田本店の「プレミアム比内地鶏中華そば 塩」。県外のお客様におすすめと書いてあったので、迷わずこのメニューを選び、久保田城や秋田県立美術館を観光です。
秋田 → 弘前 リゾートしらかみ(冬なので指定席330円)
午後に出発。乗ってみたかった「リゾートしらかみ」で弘前へ向かいます。すごい雪景色を期待していたのですが、雪が少なく、期待していたイメージとは違う列車旅になりました。
なんとなく、列車で駅弁を食べないといけない気がして、数年振りに駅弁を買いました。途中いくつかの駅で、数十分停車し観光できます。早く着こうという主旨じゃない列車もある、これはこれで楽しいものです。
弘前の街
弘前に着けば夜です。到着日には、ライトアップされた弘前城に行きました。弘前城は、広く、すごいお城です。翌朝は、弘前れんが倉庫美術館へ。ホテルに戻る途中、テレビで見た戸田うちわ餅店に寄ってみました。
弘前れんが倉庫美術館の「NARAライブラリー(奈良美智が影響を受けた書籍)」に、土門拳の写真集「筑豊のこどもたち」がありました。私が生まれ育った場所です。遠く青森の弘前で、福岡の筑豊、ノスタルジーです。
弘前は初めてですが、好みの街でした。
弘前 → 函館(新幹線指定席) 函館の街
2日目
このパスは北海道も乗り放題なので、五稜郭のある函館に向かいます。この街は二度目ですが、前回食べなかった、ラッキーピエロのチャイニーズチキンバーガーを食べておかないと、いつか、誰かに「あれ食べてないの?」と言われそうです。
函館市文学館の案内に、宮沢賢治とともに辻仁成の写真があり、立ち止まりました。僕が育った福岡と函館に共通点が二つ、焼鳥屋さんに豚バラがあることと、父親が転勤族だった、辻仁成が暮らしたことのある場所ということ。「焼き鳥弁当」のハセガワストアにも行かざるをえません。
いつの日か、百名城の一つ「根室半島 チャシ跡群」に行くでしょう。その際には、NHKのドキュメント72時間 「根室 “ほっこり弁当”冬物語」で見た、タイエーというお店の焼き鳥弁当を見てみたいと思っています。
辻仁成のバンド、ECHOSの訪問者(ヴィジター)という曲の歌詞を聞くと、転校の多い生活の影を感じます。ファーストアルバム「WELCOME TO THE LOST CHILD CLUB」に入っていた曲で、ロックバンドが扱わないメッセージを詩にした曲の多いバンドですが、その中でも、特別な曲でした。後に、辻仁成が小説家になり、芥川賞をとった時、納得と思ったことを覚えています。
ECHOS 訪問者(ヴィジター)歌詞
函館 → 青森(新幹線指定席) 青森の街
3日目
青森の街は初めてです。弘前は歴史を感じる街でしたが、こちらは道路も広く、新しい街というイメージです。津軽海峡の冬景色を見、青森出身のスタッフに勧めてもらった「イカメンチ」を探しながら街歩きです。
この街の目的は、街歩きと「こぎん刺し」「津軽塗」「津軽びいどろ」、アート系です。棟方志功記念館の帰り道に「津軽塗」のタンブラーを買いました。
仮に、「何でも好きなお祭りを一つ見せてやる」と言われたら、ねぶた祭りを選びます。
青森 → 八戸(新幹線指定席) 八戸の街
4日目
八戸は3度目です。根城に行き、南部氏の資料を見てきました。八戸の「八食センター」は、これまで日本各地で見てきた海産物の産直市場では、今の所、最強です。
大河ドラマ「獅子の時代」で見た、下北半島の斗南藩(旧会津藩)の史跡がむつ市にあるので、行ってみたかったのですが、今回はあきらめました。幕末に朝敵となり廃藩となった会津藩の藩士が復興の地と選んだ場所で、ドラマで表現された、冬の厳しさのイメージが強烈でした。
本八戸 → 八戸 → 仙台(新幹線指定席) → 国府多賀城
5日目
八戸駅の売店で、ご当地パン「イギリストースト」と「人間失格 カステラサンド」を買い、多賀城へ向かいます。
「イギリストースト」と「人間失格 カステラサンド」
多賀城は、奈良時代から平安時代に陸奥国府や鎮守府が置かれ、11世紀中頃までの東北地方の政治・軍事・文化の中心地だった場所です。奈良時代の日本では平城京を中心に、南に大宰府、北に多賀城が一大拠点だったらしいのですが、大宰府と比べると寂しくて、もったいない気がしていました。今回、行くと南門の復元工事が行われていました。2024年公開とのこと。
奈良の平城京跡地でも、色々な建物の復元が進んでいますが、多賀城も少しずつでも復元が進めば、観光客も増えてくるような気がします。仙台城と比べれば、城跡に建物が建っているわけでもないので、復元はしやすいような気がします。
史都、多賀城
国府多賀城 → 仙台 → 東京(新幹線指定席)
仙台で青葉城に行き、牛タンを食べ帰宅です。5日間の列車旅を満喫しました。5日間で90,918歩いていました。
東京~新潟の往復だけでも2万円くらいはかかりますが、5日間で26,620円は、信じられないお得さです。指定席も6回まで利用できたので、ルートをねり、フルに使いました。工程を考えるのも旅の楽しみの一つです。
今年、第1回目の大人の休日倶楽部パス利用期間は、2023年6月22日(木)~ 7月4日(火)です。この期間は、特に東北の休暇村が人気の期間です。お早目の予約をおすすめします。
大人の休日俱楽部パスの購入は、大人の休日俱楽部への入会からスタートします。詳しくは、リンク先をご覧ください。
大人の休日俱楽部パス