雪の結晶はどうやってできるの?自然現象解明シリーズ8
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スタッフ名:岩崎 春平
皆さんこんにちは。いつも休暇村裏磐梯のスタッフブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
今回は久しぶりの自然現象解明シリーズ。休暇村裏磐梯では初雪が降ったので雪の結晶の秘密を解明していきます。
雪とは、、、
雪とは大気中の水蒸気が冷やされることによって生成される氷の結晶です。
皆さんは降ってくる雪をじっくり観察したことはありますか?雪を手に取ってみると落ちてくる雪の形がそれぞれ異なることが分かります。よく「雪の結晶」という言葉が使われますが、これは六角形の非常に複雑な形をしています。では、なぜそのような形になるのでしょうか。
雪の結晶のでき方
雪の結晶が六角形になるのは水分子の形が要因となっています。
雪のもとは水。水はH₂Oと表されH(水素)が2つとO(酸素)が1つで構成されています。このH₂Oは大気中で冷やされると集合し合体(最初は正四面体を形成します)。その後、正四面体となった水分子が合体し続けた結果の最終形態が六角形になります(水が大気中で冷やされてから六角形になるまでは、水分子を形成する水素・酸素分子の結合角度の問題など複雑な過程がありますが難解なため今回は省略させていただきます)。
上記の説明は非常に分かりにくいので簡潔にまとめると、水が大気中で冷やされると小さな粒が集まって六角柱になります。その結果私たちが見ることができる雪の結晶は六角形に見えるということです。
雪の結晶の種類
降ってくる雪には様々な形があります。先ほど説明した六角柱の雪の結晶は、降る全ての雪の基になるもので私たちが実際目にする雪は六角柱の雪だけではありません。
雪は私たちのもとに届く前に、空気中に含まれる水蒸気を吸収し様々な形の雪の粒を形成します。一般的に雪の結晶と呼ばれるものは“樹枝六花”と呼ばれ中心の核から細長い枝が伸びているような形になっているためそう呼ばれています。
また、六角形のまま落ちてくる雪は“角板”と呼ばれています。
この他にも“角板付樹枝”や“樹枝付角板”、“十二花”など形により様々な呼ばれ方があり、大分類8種類、中分類39種類に分類されます(気象条件や上空の温度によって結晶の形が変化します)。
雪の結晶が見られる条件
雪の結晶が見られる条件として、空気が綺麗であることが挙げられます。空気が汚れていると雪が落下する過程で空気中の不純物などが結晶に付着するため、綺麗な結晶が見られない可能性があります。又、落下地点の温度が高すぎると結晶が水に戻ってしまうため、雪の結晶は見られません。このように、雪が降る地域であっても条件によっては雪の結晶が見られない場合があります。
気温が低いと地表についても雪が融けず、粒の状態のまま降り積もります。
裏磐梯で見られる?
休暇村裏磐梯では雪の結晶を見ることができます。裏磐梯は空気が綺麗で冬季は気温が非常に下がるため雪の結晶が見られる可能性が高くなっています。
雪が降りしきる裏磐梯にお越しの際は、ご自身に付着した雪をよく観察してみてください。綺麗な“樹枝六花”が見られるかもしれませんよ。
裏磐梯周辺は木々がたくさんあるので雪と木の幻想的な景色も見られます。
今回は雪の結晶ができる秘密について解明しました。実際に雪の結晶を写真に収めようと試みましたが、気温が下がりきっていないため、地表に接地した途端に溶けてしまい撮影できませんでした。笑
撮影に成功した際は、「雪の結晶」特集をブログで紹介したいと思います。
今回もご覧いただき誠にありがとうございます。これまでの解明シリーズも載せておきますので是非ご覧になってみてください。
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