湖沼はなぜ凍結するの??自然現象解明シリーズ1
7,450 view
スタッフ名:岩崎春平
いつも休暇村裏磐梯のスタッフブログをご覧いただき、ありがとうございます!
裏磐梯地域は磐梯山の噴火の影響で生じた岩なだれにより川がせき止められ多数の湖沼が存在しています。冬になるとその湖沼群は氷結し広大な雪原へと姿を変えます。では湖沼はどのようにして氷結するのでしょうか…??
まず初めに、湖沼は水面から氷結します。冬にワカサギ釣りができるのは、湖沼が水面から氷結し始め、氷の下にはまだ魚やプランクトンが生活できる環境(水)が存在しているからです。湖が水面から最深部まで氷結してしまったらワカサギ釣りなんてできませんよね。笑
ではなぜ水面から氷結するのでしょうか。それは水の温度と重さが関係しています。当たり前ですが水は0度で氷に変わります。水は水温が高いものほど軽く、低いものが重くなります。なので夏場の湖沼は水面の水が温かく、深くなればなるほど水温が低くなります。冬に近づき湖沼の水温が下がると、空気に触れている冷やされた水面の水が深い場所まで潜り水の循環が始まります。しかし、この仕組みに従うならば、0度に近づけば近づくほど水は深く潜ります。じゃあなぜ水面から氷結するの?と思った方鋭いですね!
“水は摂氏4度の時に一番重くなり、そこから0度に近づくほど軽くなる”
ん?どういうことだ?と思った方がいると思います。要するに、4度の時に水が一番重くなるという事は、湖沼の底から順々に水温が4度の水が重なっていくという事です。したがって、湖沼全体の水温が4度になることが、湖沼が氷結するための第一段階なのです。そこからは外気に冷やされた水面が徐々に水温を下げ、4度以下の水の中で一番軽い0度の水が水面に近づくため、水面から氷結が始まります。
ちなみに、日本には氷結しない不凍湖と呼ばれる湖があります。日本最北の不凍湖は支笏湖。支笏湖が氷結しないのは、水深が深く水温4度の水が湖底に達するのに時間を要するため湖全体の水温が4度にならないことが挙げられます。
その他にも湖沼の氷結には、”水に含まれる不純物が多い”、”強すぎない風が吹く”、”雪が多く降る”など氷結しやすくなる条件があります。総じて、水が循環しやすく(水深が浅い)、水面が冷やされやすい(水面の面積が広い)湖沼が氷結しやすいといえます!
つらつらと長ったらしい文章を書いてしましました。笑
こちらの写真は休暇村裏磐梯周辺の湖沼の様子を撮影したものです!(曽原湖・大沢沼・曲沢沼・桧原湖)
周辺の湖沼は全て氷結していますね!
ちなみに小野川湖も氷結していました!(写真は撮れませんでした…)
※※※ 湖面は氷結していても、人が乗れるかどうかは別問題です ※※※
雪で湖面と陸の境界線が曖昧になっている場所もあります。
危険ですので、湖には近づかないでください。
地元ガイドさんやワカサギ釣りのお店の言うことをよく聞いて、自分の判断では絶対に湖面に乗らないでください。
夕日はなぜオレンジ色に見えるの?
桜がピンク色なのはなぜ?
湖・沼・池の違いとは?
花の色が鮮やかなのはなぜ?
雲は何種類に分類できるの?
植物はどうして紅葉するの?
雪の結晶はどうやってできるの?
氷柱(つらら)はどうやってできるの?
標高が上がると気温が下がるのはなぜ?
雲海はどうやって発生するの?
滝の水が無くならないのはなぜ?