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2021.06.21

「おかえりモネ」のロケ地、気仙沼大島へ

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スタッフ名:福岡

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NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」が2021年5月17日(月)から放映されておりますが、皆様ご覧になっていらっしゃいますか?
「おかえりモネ」はヒロインが高校卒業後に上京し、その後故郷へ戻り地域に貢献していくというオリジナルストーリー。ヒロインの故郷は“亀島”というドラマ上の架空の島で、実際は宮城県気仙沼市を舞台に撮影されています。NHK連続テレビ小説の舞台が東北となるのは2013年に放映され≪じぇじぇじぇ≫でブームを巻き起こした「あまちゃん」以来約8年ぶりの事。今回は「おかえりモネ」に縁のある気仙沼の観光地をご案内します。
①宮城県 気仙沼大島
まずは「おかえりモネ」の撮影地となった宮城県気仙沼大島から。気仙沼大島は宮城県北東部の気仙沼湾内に位置する東北最大級の有人離島で、以前は大島汽船の定期船で行き来をしていました。面積約9㎢の島内には信号機がたったひとつきり、しかもこの信号機は地元の小学生が横断歩道を渡る練習をする際に使われる、という位の非常にのどかな島です。
②【気仙沼大橋(別名:鶴亀大橋)】
かつて東日本大震災が発生した際は1艘の船を除き本土との唯一の移動手段である船が流された為、約2週間という長期に渡って孤立を余儀なくされました。その後アメリカ軍による「トモダチ作戦」により救援が入りましたが、この教訓を踏まえ2019年4月に島民の念願叶い漸く【気仙沼大橋(別名:鶴亀大橋)】が開通しました。
【気仙沼大橋】は全長356m。気仙沼大島と本土を結び、橋の上は気仙沼湾を見渡す事が出来る絶景スポットになっています。気仙沼大橋の大島側には展望台もございますので、天気の良い日はぜひ展望台から気仙沼湾をご覧ください。
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この【気仙沼大橋】が出来た事によって、気仙沼大島に住む住民の方はスムーズに本土まで移動できるようになりました。でもその陰で、ひっそりと姿を消したものもあります。
③臨時船「ひまわり」
それは震災後たった一艘だけ残った臨時船(定期船運航終了後に臨時で運航していた船)「ひまわり」。この「ひまわり」は震災後本土と大島を繋ぐ住民の足として、または物資の輸送手段として大変活躍しました。「ひまわり」は船長の善意から無償で運航し、地元の方からの善意の寄付もすべて島民の仮設住宅の入居者に寄付されていました。
この臨時船「ひまわり」は【気仙沼大橋】が設置された事から、2019年3月に引退。現在は保存会の方の力によって展示・保存されています。気仙沼大島の人たちの為に頑張って働いた臨時船「ひまわり」、すごくかっこいいですね。

臨時船ひまわり号について

④【亀山展望台】
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そしてこの【気仙沼大橋】、別名が「鶴亀大橋」。随分縁起のいい名前ですが、実はこの名前は気仙沼市(本土)側の『鶴が浦』そして大島にある『亀山』からそれぞれ1文字ずつ取って名付けられたものなんです。
【亀山】は気仙沼大島内にある標高約235mの山で、展望台からは気仙沼市内、天気の良い日は金華山まで望むことができます。展望所までは徒歩で約15分~20分程度。少し急勾配になっている箇所もありますが、歩きやすい靴であれば問題なく登る事が出来ます。

昼の景色も絶景ですが、オススメは亀山から望む夜の気仙沼の景色。外灯が無いため懐中電灯などを持参の上登らなければならないのですが、気仙沼大島には高さのある建造物が少なく、展望台から見下ろす景色には島内でたった一つの信号機が点滅する光がチカチカ見える程度。気仙沼湾を挟んで向こう側に広がる気仙沼市側の夜景ももちろん綺麗なのですが、何といっても見上げた先にある星空の綺麗なこと!目線の高さに入る明かりが殆ど無いため、空気の澄んだ日にはくっきりと星空を観察する事が出来ます。足元に気を付けて、ゆっくりと星空を観察してみてはいかがでしょうか?
⑤【気仙沼大島ウェルカム・ターミナル】
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せっかく気仙沼大島を訪れるのであれば、地元のグルメやお土産なども気になりますね。
2019年7月にオープンした【気仙沼大島ウェルカム・ターミナル】は気仙沼大島の玄関口に位置する商業施設で、旬の海産物や農産物が並ぶ販売スペースや多目的スペースなどが備えられており、隣接する≪野杜海(のどか)≫にはカフェや鮮魚店など5店舗が営業しています。すべてのお店が「地産地消」をコンセプトに営業しているので、地元で獲れた魚介はもちろん、地場産野菜や特産の柚子などを使用した食事を楽しむ事が出来ます。気仙沼のお土産、女性の方には気仙沼大島特産の椿油がおすすめですよ!

気仙沼大島ウェルカム・ターミナル

⑥【迎(ムカエル)】
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気仙沼大島側は【気仙沼大島ウェルカム・ターミナル】ですが、気仙沼市内湾地区側には商業施設【迎(ムカエル)】がございます。東日本大震災の際には気仙沼大島と同じく甚大な被害を被ったこの内湾地区は、かつて気仙沼大島と本土を繋ぐ定期船の発着口として利用され、“気仙沼の顔”として賑わいを見せていました。被災後は一度荒れ果てた気仙沼内湾地区ですが、震災前の賑わいを取り戻そうとこの【迎(ムカエル)】が建てられました。レストランはもちろん、カフェなどの飲食店や気仙沼らしいサメ革の専門店など、グルメやショッピングを楽しむことができます。
海側に設けられたテラスからは気仙沼湾が一望できます。ゆっくりと休憩しながら気仙沼湾の景色を楽しんでみてはいかがでしょうか?

迎(ムカエル)ホームページ

⑦【気仙沼海の市】(シャークミュージアム・氷の美術館)
気仙沼港は全国屈指の漁獲高を誇る天然の良港で、気仙沼港で獲れたかつお・まぐろ類・かじき類・さんま・さめ類などの水揚げされた魚は≪気仙沼市魚市場≫へ卸され、各地に出荷されています。その≪気仙沼市魚市場≫に隣接しているのが【気仙沼海の市】。
【気仙沼海の市】1階ではマイナス20℃の中、主に気仙沼港で水揚げされた魚を特殊な技術で凍らせた「氷の美術館」や海産物や水産加工品などが並ぶ商店や飲食店があり、2階には観光サービスセンター・日本で唯一のサメのミュージアム「シャークミュージアム」があります。
「シャークミュージアム」ではサメの実物模型や生態などが分かりやすく展示され、また震災の復興に挑む市民の方々の姿を映した震災復興シアターも併設されています。
「氷の美術館」はその名の通り美術館内の展示が全て氷でできているので、無償で防寒着の貸し出しも行っており、どちらも気仙沼港の雰囲気を楽しむのにピッタリの観光施設です。
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そしてこの【気仙沼海の市】に隣接する≪気仙沼市魚市場≫では、「おかえりモネ」の放映を記念して6月~9月まで夜間のライトアップが開催中!時間は19:00~21:00まで。
通常はイベント開催時のみに点灯しているものですが、特別に「おかえりモネ」放映期間中は毎日ライトアップを見る事が出来ます。レインボーの灯りに照らされた≪気仙沼魚市場≫、写真に撮って旅の記念にするのはいかがでしょうか?

気仙沼市魚市場ライトアップについて

⑧【気仙沼ベイクルーズ】
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気仙沼の海をもっと楽しみたい!のなら、【気仙沼ベイクルーズ】はいかがでしょうか?かつては本土側と気仙沼大島を結ぶ定期船を運航していた大島汽船ですが、現在は観光遊覧船として【気仙沼ベイクルーズ】を運航しています。

以前はゴールデンウィークや夏休みの期間限定で運航していた【気仙沼ベイクルーズ】ですが、現在は土日をメインに定期運航しております(ゴールデンウィーク・お盆期間は毎日運航)。
【気仙沼ベイクルーズ】運航コースは2つあり、1つは気仙沼市内湾地区【迎(ムカエル)】前の遊覧船発着場を出発し気仙沼大橋の下、大島海峡を通り唐桑半島手前に位置する“九九鳴き浜(くぐなきはま)”周辺でUターンして気仙沼内湾に戻ってくる『気仙沼発着コース』。もう1つは2021年には新しく【気仙沼大島ウェルカム・ターミナル】の正面側に位置する遊覧船発着場から出発し、同じく大島海峡を通過し九九鳴き浜周辺でUターンする『大島コース』の合計2コースです。

1コース約50分間という船旅ですが、2019年4月に開通した【気仙沼大橋】の架橋下をくぐり、めったに見る事が出来ない橋の裏側をご覧いただく事が出来るので天気の良い日にはとてもオススメです。この【気仙沼ベイクルーズ】、ウミネコと一緒に船旅する事も出来るので(その為には餌となるかっぱえびせんが必要になりますが…)、乗船の際はぜひかっぱえびせんを片手にご乗船ください。
うっかり「かっぱえびせんを買い忘れた…」という時でもご安心ください。【気仙沼ベイクルーズ】チケット売り場隣の売店で販売しております。
【気仙沼ベイクルーズ】チケットは内湾地区になる≪気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ≫で購入する事が出来ます。出航時刻は①10:00発②11:00発③13:20発④14:30発の1日4便、大人1,600円・子ども(小学生)800円で運航しています。天気の良い日はご乗船してみてはいかがでしょうか?

※当日の天候等で運休になる場合もございますので、ホームページもしくはFacebookで当日の運航状況についてご確認の上ご乗船ください。

気仙沼ベイクルーズホームページ(大島汽船)

その他にも気仙沼には素敵な所がたくさんあるのですが、挙げだすと大変な量になりますので(今回も思ったよりも分量が多くなってしまいました…)今回はここまで。
現在は「おかえりモネ」放送記念として2021年5月17日(月)~10月31日(日)までの期間限定で高速バス「仙台~気仙沼線」の一部の便が気仙沼大島ウェルカム・ターミナルまで延長運行されており、気仙沼大島までのアクセスも比較的簡単になりました。仙台~気仙沼大島ウェルカム・ターミナルまでは約3時間程度の道のりです。

高速バス「仙台~気仙沼線」について

今回は「おかえりモネ」にちなんで宮城県気仙沼大島のご紹介を致しました。グルメあり、自然あり、観光地ありで魅力たっぷりの気仙沼大島。ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか?
 
 
※情報は2021年6月15日現在のものとなります。最新の情報はホームページ等でご確認ください。
※ご旅行の際には事前に周辺の道路情報・施設の新型コロナウイルス感染症対策等をご確認の上お越しください。施設によっては観光を制限している場合がございます。
※また、ご見学の際は新型コロナウイルス感染症予防対策のガイダンスに則り、≪三密≫を避ける・大声での会話を控える・こまめな手洗いと消毒を行うなど安全対策を怠らないようご協力をお願い致します。