[~前編:神戸空港出発から碌山美術館まで~]
2022年1月13日(木)
休暇村大阪センター主催【冬の信州と≪北信濃ワインバレー列車】ツアー】を催行致しました。
1泊目は休暇村乗鞍高原、2泊目休暇村リトリート安曇野ホテルの2泊3日で催行したこちらのツアー。
大阪センター主催ツアーでは全国各地の休暇村に色々とお連れしておりますが、実は休暇村乗鞍高原にお客様をお連れするのは初めて。更に今回は寒さの厳しい冬時期での訪問。寒そう…とは思うものの、冬ならではの景色を楽しめる!という期待感が上回ります。今回はこの【冬の信州と≪北信濃ワインバレー列車】ツアー】のレポートを致します!
神戸空港から松本空港へ
まずは神戸空港7:40発のFDAで松本空港へ。
朝早い便の為、空港内も空いています。保安検査場も混み合う事なくスムーズに機内へ。今回搭乗したのはFDA16号機(JA16FJ)。FDAは全16機体15カラー。この16号機はバイオレットカラーの機体でした。FDAは毎回異なる機体に乗る可能性もあるので、搭乗前に機体カラーもぜひチェックしてみてください。
また、神戸空港では搭乗者の方は駐車場金が24時間分無料になるサービスもございます。発券された駐車券を保管検査場通過後、搭乗待合室内にある割引機に通して頂く事で24時間の無料サービスを受ける事が出来ますよ。
神戸空港
搭乗後は予想外のサービスが!
キャビンアテンダントさんから渡されたのは…クロワッサン!朝早い便だったからでしょうか(改めてホームページを確認すると、一部の早朝便サービスと記載されていました)。
まさか機内でクロワッサンを頂く事が出来るなんて!朝からしあわせ気分でパンを頬張り、朝焼けの景色を楽しんでいると機内アナウンスが。なんと【右手斜め後ろに富士山が見えます】との事!雲海に包まれ富士山はてっぺんしか見えておりませんでしたが、それでもしっかりと“あれが富士山”と分かるのが不思議ですね。機材もくるっと回って左側座席の方も見えやすいようにサービスしてくださいました。お客様と一緒に富士山を眺めつつ、朝からとてもいい気分で今日からのツアーをより頑張れる気になったのでした。
フジドリームエアラインズ(FDA)の公式サイト
松本空港到着~休暇村乗鞍高原へ
8:40松本空港へ到着。
上空からも確認していましたが、松本市内はそれほど積雪も風もなく絶好の観光日和。
まずは、長野自動車道から20号線を走り、国指定重要文化財片倉館へ。片倉館は当時“シルクエンペラー“と呼ばれた片倉財閥により地域住民に厚生と社交の場を提供するため1928年(昭和3年)に竣工されました。
様々な映画のロケ地として使用されておりますが、何といっても有名なのは≪千人風呂≫。大理石造りの浴槽は、100人が一度に入浴できるほどの広さの深さ1.1mの立ち湯です。浴場内の見事なステンドグラスや彫刻など楽しみながら入浴する事が出来ます。
今回はこの≪千人風呂≫に入浴する事は出来ませんでしたが、専門のガイドさんに館内をご案内頂きながら見学致しました。昔ながらのゆがみのあるガラスや、当時の技術を凝らした細部までこだわった設計など、大変興味深いものばかりでした。写真をこちらに乗せるのも無粋なので、ぜひ一度足を運んでご覧になってください。ひとつひとつ丁寧にご案内頂けるので、ガイドさんのご案内付をおすすめ致します!
国指定重要文化財「片倉館」HP
片倉館の見学後は全面結氷を待つばかりの諏訪湖を見学し(知りませんでしたが、諏訪湖の御神渡りは概ね決まった箇所の氷が割れるのだそうです。今年も観測する事は出来なかったとの事ですが、いつか見てみたいものです)、松本城を見学して休暇村へ。
何度登城しても面白いのが国宝・松本城。国宝である為エレベーターの設備は無く、急な階段を上っていかなければならないのですが、内部からでしかしっかりと見る事の出来ない≪鉄砲狭間≫≪矢狭間≫や3階部分の≪武者だまり≫と呼ばれる部分など見応えがあり飽きません。急な階段を上るのに抵抗がある方は、外観からも石垣の積み方の差で松本城の歴史を感じる事が出来ますよ。遠目からでは石垣は確認しづらいので、観覧券を購入し間近から松本城をご覧ください。8:30~16:00の間は「おもてなし隊」も登場しますので、一緒に記念写真も撮影する事が出来ますよ。
また、松本市内は大名町通りや繩手通りなど、かつて城下町であった時の面影を偲ぶことができるので、ぶらぶらと町並み散策するのもおすすめです。歴史好きな方はぜひ!!
松本城
休暇村乗鞍高原へ到着
松本市内からバスを走らせ、休暇村乗鞍高原へと向かいます。国道158号線を進んでいくと、段々と近づいてくる雪景色。84号線に入ると視界が一面の白に包まれました。吹き上げる風が強くなり左右から≪雪煙≫から上がりはじめると、お客様から不思議そうな声が。
積もっていた雪が風によって舞い上がりまるで煙のように見える事から≪雪煙≫というのですが、いわゆる「パウダースノー」と呼ばれる状態でなくては≪雪煙≫を見る事は出来ません。水分量が少ないサラサラとした粉状の「パウダースノー」は、気温が低く乾燥していなければ降らないので、お客様も≪雪煙≫は初体験。初めての体験に驚きつつもすごい!と喜ぶ声が上がっていました。
1月13日到着時、外気温は−16℃という状態の中休暇村乗鞍高原に到着しました。ロビーに設置されていた「たまねぎスープ」の温かさが身に沁みます…。
一息ついた後、パウダースノーを堪能しに外に出て雪に触れてみると、サラサラと手から零れ落ち空へ舞い上がっていきました。
水分量が少ない為、体温などで溶かさないと固めることも難しいパウダースノー。現地スタッフに話を聞くと、周辺では【アスピリンスノー】というのだとか。アスピリンの結晶のようにひとつひとつの粒が小さく、さらさらした雪である事からその名称が付けられたそうです。こういった雪質のため雪合戦や雪だるま作りにはあまり向きませんが、スキーヤーやスノーボーダーの方からは「滑りやすく転んでも雪がフワフワとして痛くない」と大変人気です。休暇村乗鞍高原へ向かう途中のスキー場も賑わっておりましたので、納得の雪質でした。
夕食ビュッフェ
夕食は【信州うまいもんビュッフェ】。馬刺し、信州サーモン、信州牛ステーキなど約40種類の料理が並び、どれにしようか迷いながら色々と食べ回り(鍋ビュッフェは流石に全種類食べることは出来ませんでしたが)、私が特に気に入ったのは「信州そば」でした。
長野県在住のバスドライバー・ガイドさんと一緒に食事をしましたが、全員がおかわりするほどおいしいお蕎麦でした…。朝食ではIPPINグランプリにエントリー中の「白馬SPF豚の信州味噌焼き」も頂きました。朝からこんなに豪華な食事を食べれるなんて、ホテル宿泊の特権ですね。満腹感と幸せでいっぱいになった胃を温めながら、休暇村乗鞍高原を後にしました。
休暇村乗鞍高原
新穂高ロープウェイへ出発
2日目は、まず休暇村乗鞍高原から岐阜県高山市にある新穂高ロープウェイ、奥飛騨温泉郷アルプス街道平湯、そして安曇野市にある碌山美術館を目指します。車を進めるにつれ積雪が増え、チェーンの着脱作業をする事2回(バスのチェーン着脱も初めて見た…とお客様が興味深げに見守っておりました)、新穂高ロープウェイに到着!
新穂高ロープウェイ
新穂高ロープウェイは第一・第二と分かれており、第一は新穂高温泉駅から鍋平高原駅、第二はしらかば平駅から西穂高口駅を結んでいます。全長約3,200m。標高1,117mの新穂高温泉駅から標高2,156mの西穂高口駅の標高差は1,039m。天気が良ければ西穂高岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳などの北アルプスの山々を見る事が出来ます。
ですがこの日も前日から続く寒波の影響で雪と強風に見舞われ、残念ながら第二ロープウェイ運休のため第一ロープウェイしか利用する事が出来ませんでした…。冬の時期はこうした寒波の影響を受けやすく、頂上まで上がっても視界が開けていない事が多いようです。ですが冬の北アルプスの山並みを大パノラマで見てみたい。きっとここでしか見る事の出来ない景色が広がっているはずです。またいつかリベンジしたいと思います。
今回は、第一ロープウェイのみ利用し鍋平高原駅まで移動。鍋平高原駅からしらかば平駅までは2~3分程歩かなければなりません。雪が多く歩く事が出来るか心配でしたが、スタッフの方の懸命な除雪作業のお蔭で危なげなく散策する事が出来ました。
しらかば平駅にはパン屋さん(!)やカフェ、屋外には足湯もあり、隣接する新穂高ビジターセンターでは新穂高周辺の樹木や動物、シアターでは北アルプスの山々についての展示がされておりました。登山シーズンにはこのロープウェイも西穂高岳への登山ルートとして使用されますので、ちょっと寄り道してビジターセンターを見学してからの方が登山を楽しむ事が出来そうです。足湯はこの天気でしたので雪に埋もれがちでしたが、もくもくと上がる湯気がなんとも温かそうでここに入れたら幸せだろうな…と思いつつ靴を脱ぐのが恐ろしすぎたため断念。
しらかば平駅の建物に入ると、開放感のある喫茶コーナーでコーヒーを飲みながらゆったり雪景色を楽しむお客様がちらほら。
この冬景色を見るだけで楽しいわ、とほほ笑んでいらっしゃいました。パン屋さんも併設されているので、ちょっとした腹ごしらえも出来そうです。このパン屋さんの一押しは“ゴンドラ食パン”との事。新穂高ロープウェイのゴンドラの形をした食パンなので、記念にお買い物頂いても良さそうです。
アルプス街道平湯
昼食はさらに奥飛騨の方へバスを進めて【アルプス街道平湯】まで。高山市奥飛騨温泉郷に位置し、平湯バスターミナル(平湯温泉)を併設しています。
飛騨牛のすき焼きをお召し上がり頂いてお土産コーナーを散策していると、奥飛騨らしい”さるぼぼ”コーナーやご当地名物“高山ラーメン”など充実したラインナップ。岐阜県高山市に拠点を構える“濃飛バス”オリジナルカラーの特別なさるぼぼも販売されておりました。
アルプス街道平湯
碌山美術館へ
グリーンの色味がなんとも可愛らしい濃飛バスオリジナルカラーの“さるぼぼ”、欲しいなあと後ろ髪を引かれる思いをしつつアルプス街道平湯を後にして次の目的地、【碌山美術館】へと出発。
昨日通った158号線を松本平に向かって下り、一面の雪景色から段々と市街地へ入る頃には自分の身長程もあった道路端の雪も膝下程度まで減っていました。奥飛騨の雪深さをしみじみと感じつつ、【碌山美術館】へ到着しました。
【碌山美術館】は「東洋のロダン」として知られる彫刻作家・荻原守衛(碌山)の作品と資料を保存・公開する美術館。碌山の故郷である安曇野市にあります。碌山の彫刻作品を展示する碌山館、絵画作品を展示する杜江館、碌山と交流のあった高村光太郎・戸張孤雁らの作品を展示する第一展示棟、碌山に関係する企画展などを開催する第二展示棟、休憩室を兼ねるグズベリーハウス、売店が建てられており、敷地内を散策しながら作品を楽しむ事が出来ます。碌山館は小さな教会を思わせる趣で、美術館らしく細部まで工夫が凝らされていました(キツツキ型のドアノッカーも。すべすべしていて触り心地も抜群です)。
今回は雪に囲まれてどこか幻想的な雰囲気でしたが、春夏の樹木の緑色、秋は紅葉の赤色に包まれ異なった景色を味わう事が出来るそうなので、季節を変えて訪れてみたいものです。
この日は奥飛騨の一面の雪景色から始まり碌山美術館を訪れ、五感を全て使って観光した一日になりました。
1月13日出発【冬の信州と≪北信濃ワインバレー列車】ツアー】の13日・14日お昼までのレポートをただただ綴ってまいりましたが、かなり長文になってしまいましたので今回はここまで。主観ばかりの記述でお見苦しい部分も多いかと思いますが、観光地のすばらしさは本当ですので是非一度足を運んでみてください。(冬の信州、寒いですが景色の美しさは抜群ですよ。)
※ご旅行の際には事前に周辺の道路情報・施設の新型コロナウイルス感染症対策等をご確認の上お越しください。施設によっては観光を制限している場合がございます。
※また、ご見学の際は新型コロナウイルス感染症予防対策のガイダンスに則り、≪三密≫を避ける・大声での会話を控える・こまめな手洗いと消毒を行うなど安全対策を怠らないようご協力をお願い致します。
休暇村主催の「ゆっ旅ツアー