SDGsとは
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものです。と、外務省のHPには明記されています。
要約すると「国連が決めた全世界で取り組むべき目標」「2030年までに達成しないといけない」「達成すべきゴールが大きく分けて17個くらいある」ということになります。
今回は「世界と比較して日本のSDGsに対する取り組み状況」「東京都の具体的な取り組み事例」、最後に「個人的に取り組んでいる環境に配慮した取り組み事例」の順にご紹介したいと思います。
SDGsのキーワード:17のゴールについて
先ほどのSDGsの説明文にもあった「17のゴール」ですが、人権、経済、社会、地球環境、さまざまな分野にまたがった課題を17つに分類しています。
日本でもSDGsという言葉がだいぶ浸透してきたように感じますが、実際に日本では国としてどれくらい17のゴールを達成できているのでしょうか。
毎年、達成度合はスコア化されて世界ランキングまで発表されています。
ちなみに、2020年と2021年の日本の世界ランキングは17位でした。
さて、今年の世界ランキングは何位だと思いますか?上がっていると思いますか?それとも下がっていると思いますか?はたまた、今年も17位だと思いますか...?
日本の世界ランキングについて
正解は19位です。
えええ、下がってる...!と驚いた方もいらっしゃるかと思います。
ランキング上位にはフィンランド、デンマーク、スウェーデンといった北欧の国々が名を連ねています。163ヵ国中の19位という今の日本の状況をどのように感じますか?以下では19位というランク付けに至った、評価の詳細を見ていくことにします。
SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT
こちらは17のゴールに対するOECD各国の達成率を表わしたものです。
そして、こちらが日本の具体的な分析結果です。
17のゴールが、『緑色・黄色・オレンジ色・赤色』のキューブ型になっていて、その横にはいろんな方向を向いたカラフルな矢印が付いていますが、キューブと矢印のそれぞれに意味があります。
キューブの色は17のゴール別の達成度を表します。
そして、矢印がゴール達成に向けた取り組み具合(進捗状況)を表わします。
緑色/上向き(SDGs archieved)
2030年までの達成に向けて順調にスコアが伸びている。すでにゴールを達成している。
黄色/右斜め上向き(Challenges remain)
ぼちぼち改善している。
オレンジ色/右向き(Significant challenged)
停滞している。
赤色/下向き(Decreasing)
取り組みがわるい方向に向かっている。
このように、ゴール別の達成度と達成に向けた取り組み具合(進捗状況)を合わせておくと、日本のSDGsへの取り組み具合をより理解することができます。
例えば、目標5を見てみるとキューブの色は赤色ですが矢印が黄色なので、取り組みの状況は悪くないということがわかります。一方で、目標14を見てみるとキューブの色は赤色で、矢印はオレンジ色です。これは「課題が残っているが取り組み状況もわるい方向に向かっている。」ということを示します。
日本の現状・分析結果
日本の取り組み状況のイメージがわいたでしょうか。
世界ランキング19位ということで上位18ヵ国と比較すると、まだまだ国全体としてやれることは多いんだなぁと思わされます。とはいえ、対前年と比較しながら、細かくスコアを見ていくと、日本も着実に進歩してきているということがわかりました。
世界ランキング1位フィンランド
ちなみに世界ランキング1位のフィンランドですが、17のゴールの全体的な配色が緑色や黄色が多く、ひと目でどの分野も満遍なく、取り組みが向上しているorゴールを達成していることがわかります。唯一、「13. 気候変動に具体的な対策を」の取り組みには日本同様に苦戦しているようです。とはいえ、赤色のキューブが多い日本と比較するといかに先進的な国であるかが伺えます。
じわじわ進む給水スポットの進出~世界と日本~
日本が国全体として、スコアをあげているという事実の背景には、企業努力などもありますが、国民ひとりひとりの意識や努力があるからとも言えるのではないのでしょうか。都内ではSDGsのラッピングをした電車が走っていたり、マイボトルが空になった時に誰でも給水ができるようにウォーターサーバー(無料)が設置されていたり、少しずつですが変化が目に見えてわかるようになってきました。先日、上野公園を散歩していた時にも「東京水」と書かれたウォーターサーバーを見つけました。冷たくておいしい東京の水道水が飲めるそうで、ランナーたちがマイボトルを持って並んでいました。
でもここでひとつ疑問が...
マイボトル生活をしようと思っても、自分の生活圏で給水できる場所は他にどこかあるのだろうか?
大丈夫です。専用のアプリがあります。
日本では、2019年頃にSocial Innovation Japanという企業が開発した「mymizu」というアプリや、2020年に開発された無印良品の「水-MUJI LIFE」というアプリが有名かもしれません。
mymizuでは、カフェやレストラン、ホテル、公共の施設(公園など)で給水できる場所を約8,000ヶ所教えてもらえます。また、水-MUJI LIFEではウォーターサーバーのある無印良品や公共の施設を調べることができます。
これなら、マイボトルを持参しても量が足りなくなって、結局お店や自販機で水を購入しないといけなくなった...という構図に陥ることもありません。
(ちなみに私はよくありました。)
首都圏を中心に徐々に給水スポットは拡大していますが、まだまだ地方には給水スポットがないところもあり、そこは今後の課題だと思います。
しかしながら、マイボトルを持ち歩くだけで街中でおいしいお水が手に入り、尚且つ環境にも優しくなれる仕組みを作ってもらえたのは大きな一歩だと思います。
ちなみに同様の取り組みが海外でも行われています。
オランダでは「Tap-Find Water Anywhere」というアプリが開発され、給水できるカフェやレストランが検索できるだけではなく、「冷水」「(いろはすのような)味がついた水」「炭酸水」といった水の好みでも検索することが可能です...!さらに利用者のレビューを事前に見ることができる点は、初めての利用の際も安心材料の一つになります。オランダのアプリですが日本でも使えるので私もインストールしています。
世界30カ国7,300都市に進出しており、給水スポットは255,000ヶ所にのぼります。日本以外にはロサンゼルス・サンフランシスコ・ニューヨーク・シカゴ・ボストン・トロント・ロンドン・モントリオール・シドニーなどなど。
現状こちらのアプリは、英語かスペイン語での表示のみなので、ぜひ今後は日本語でも展開してもらいたいですね!
韓国スターバックスでの出来事
2018年頃だったと記憶していますが、韓国カフェの店内で使い捨てカップの使用が禁止となりました。法律が変わったタイミングで偶然渡韓していたので当時のカフェでの様子を以下ではお伝えしたいと思います。
韓国国内でも法律が施行されたばかりだったので、カフェの店内ではちょっとした混乱やトラブルがやはり起きていました。レジで商品を受け取るときに、「テイクアウトします。」と言ってペーパーカップで飲み物を受け取ったグループがそのまま店内で寛いでいると、その様子に気付いたお店の方がお客様に対して「店内はマグカップでしか飲み物を提供できないことになりました。もし警察に見つかると私たちが怒られるので、マグカップに替えてもいいですか?」と声をかけていたのが印象に残っています。どうやら違反者が見つかるとお店側に過怠金が発生するようです。結局そのグループはそのままお店を後にしていました。
韓国はカフェ文化が非常に充実していて、シアトル発の大手コーヒーチェーンであるスターバックスもたくさん進出しています。マップのピンの数からもお分かりいただけるかと思いますが、そんなにお店必要なの?と思うほど街中にスタバがたくさんあります。道路を挟んで両サイドにスタバが向かい合って建っていることもあります。
スタバの店舗数は日本が1,727店舗、対して韓国は1,737店舗。
韓国は日本の面積の約4分の1程度の広さで、人口も日本の半分以下です。
人口や面積に対して韓国スタバがいかに多いのかおわかりいただけるかと思います。都心のスタバでは、お昼時や週末は混み合うことも多いですが、韓国スタバは至る所にあるので混まないですし、席が足りなくなることもそうそうありません。朝昼夜どの時間帯に行っても席に余裕があります。
スタバに限らず、韓国は街の至る所にカフェがたくさんあります。特に学生街のカフェは座り心地のいいソファー席だけではなく、1名ずつ座って作業ができるようにWi-Fi、コンセント、電気スタンドが各テーブルに設置されているカフェも多いです。試験期間になると夜遅くまで勉強している学生さんの姿を見かけます。日本のカフェは長居するのが忍びない..と思ってしまいますが、韓国のカフェはカフェ側も長居してもらうことを前提にサービスを提供している所も多いです。
話しが少々脱線しましたが、2025年までに韓国のスタバでは「使い捨てカップの完全廃止」を掲げ、今はマグカップとデポジット式のリユースカップの導入をしています。そういった先進的な取り組みを日本のカフェチェーンでも導入していってもらいたいものです。
無理せずにできることから
ありきたりの言葉になりますが、やらなきゃー!と思いながらやっても長くは続かないので、無理せず取り入れられることからSDGsを意識して暮らすようにしています。と言っても、専門書を読んだりすることはなく、感覚的にプラスチックの使用量を減らしたり、物を長く大切に扱ったり、本当に簡単なことばかりなので参考になるかわからないですが、やってみてよかった我が家の暮らしの一部をご紹介します。
ステップ1.蜜蠟ラップの導入
まずは蜜蠟ラップについてご紹介します。我が家では3年ほど前からラップの消費量を減らしたくて導入しています。理想は全て蜜蠟ラップで生活することですがまだその領域には達していません。
蜜蠟ラップは、常温だと手の温度で少し柔らかくなるので、その性質を生かして密閉したい容器に合わせて形をフィットさせることができます。そのまま冷蔵庫に入れると冷えて形状記憶したまま固まります。ただし、食洗器や電子レンジや冷凍庫では使用できません。また衛生上、生魚や生肉を包むこともおすすめできません。
お店の方は上級者だったので、おにぎりもこのまま蜜蠟ラップで包んで持ち歩いていると仰っていました。私は数種類の蜜蠟ラップを用途に応じて使い分けていますが、主に野菜やフルーツを保存する際に使用しています。蜜蝋ラップは洗って繰り返し使用することができるのでお財布にも優しいです。
ステップ2. フードロスをなくす
フードロスとは、「まだ食べられるのに廃棄される食品」を指します。
あるデータによると、日本全体のフードロスは522万トンで、日本人一人あたり年間約40kgの食品を捨てていることになるそうです。1日当たりお茶碗1杯分の量だとか...。
家庭ではなく食品業界がロスを出しているのではないか?とも思ったのですが、食品製造業や外食産業などで275万トン、一般家庭では247万トンとのこと。
28万トンの差はあれど一般家庭でもこれだけロスを出しているという事実を知り、愕然としました。
コンビニやスーパーでもフードロスを減らすために、賞味期限の近いものを値引きしたり、手前取りを推進するような動きがありますね。必要以上に買い込まないことや安易に食べ物を捨てないこと、食べ物の大切さや生産者のことまで含めて考えられるようにならなければいけないと思っています。
そういった事から、私は近所の農園にブルーベリー摘みに行ってきました。農園で生産者の方々のお顔を見ると、大切に育てられたブルーベリーの樹にも感謝の気持ちがわいてきます。「消費できる量だけ採って持ち帰ろう」「食べきる責任」という気持ちが自然とわいてきました。
持ち帰ったブルーベリーは、生で食べたり、多少しなっとなった後も捨てることなくジャムにしておいしく最後までいただきました。
ステップ3. 長く使えるものを選択する
歯ブラシは1か月ごとに新品に買い替えていたのですが、3か月ほど使える非常にもちがいい歯ブラシを見つけました。最初は毛先が少し固めなのですが、使い込むうちに徐々に柔らかく馴染んできます。2・3か月使っても毛先が一切広がらず、使えば使うほど使い心地もよくなり、磨きあがりがツルっとしてとても気に入っています。
持ち手にプラスチックを使用しているとはいえ、歯ブラシの廃棄量の削減には繋がっていると思います。今後は竹製の歯ブラシなどもっと環境に配慮した日用品を取り入れていきたいと思っています。
ステップ4. 移動は自転車と徒歩と電車
以前、サステナブルツーリズムについてブログを書いた際にも触れましたが、移動手段には鉄道を利用するように心がけています。北欧では「flight shame」という言葉があるほど、飛行機は他の乗り物と比べてCO2排出量が多いので、私自身も極力利用を控えています。旅行などで遠出した際にも、現地では徒歩や自転車での移動をメインにしています。
サステナブルツーリズム記事
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私自身、ブログを書きながら日常生活を思い返し、まだまだやれることは残っているなぁと実感しました。
SDGsはひとりひとりが意識をして行動を変えていかなければ、達成できない大きな取り組みです。そのために必要だと思うことは以下の4つです。
①SDGsを知る
②行動を変える
③行動を変えたうえ、結果を分析する
④SDGsに取り組んでよかったことを伝えていく
今後もブログを通して自身の取り組み事例をご紹介し、一緒にSDGsのゴール達成に向けて取り組んでくれる仲間を募っていきたいと思います。次回SDGsについてブログを書く際には、今よりももっと環境に配慮した取り組みをご紹介できるように日常生活を変えていかなければ...と思うきっかけとなりました。
以前は庭の畑の一角でコンポストを行っていましたが、そういった広いスペースがなくてもアパートやマンションのベランダで気軽にコンポストができる時代なので、今後は狭いベランダでも導入できるのか実験したいと思っています。作った堆肥でベランダ菜園に活かすなど家庭内でも循環を作っていくのが直近の目標です。導入した際にはまた追って共有させていただきます!